セレコーポレーション Research Memo(1):コロナ禍前の水準を超え、売上高・経常利益ともに過去最高を達成
2024年5月31日 13:01
*13:01JST セレコーポレーション Research Memo(1):コロナ禍前の水準を超え、売上高・経常利益ともに過去最高を達成
■要約
1. 会社概要
セレコーポレーション<a href="https://web.fisco.jp/platform/companies/0507800?fm=mj" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><5078></a>は、土地有効活用のコンサルティング、自社開発物件から賃貸経営までワンストップで行うビジネスを強みとする「アパート専門メーカー」である。東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)・若者たち・鉄骨造アパートに絞り込み、圧倒的シェアを誇るニッチトップ企業を目指している。アパート経営に関するコンサルティング及びソリューション提供を行う賃貸住宅事業、不動産の開発・販売を行う賃貸開発事業、アパートの管理受託によるプロパティマネジメント業務を行う賃貸経営事業を展開し、「アパート専門メーカー」として、各事業部門で高い専門性と技術力を発揮している。また、子会社の(株)セレレントパートナーズでは、賃貸アパートの入居者に対する不動産賃貸保証業務を行っている。
2. 2024年2月期の業績概要
2024年2月期の連結業績は、売上高23,103百万円(前期比8.1%増)、営業利益1,637百万円(同32.8%増)、経常利益1,658百万円(同32.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,109百万円(同30.0%増)となった。好調な賃貸開発事業が全体の業績をけん引し、売上高・経常利益ともに過去最高を達成した。期末配当金については、好調な業績を背景に直近の配当予想より25.0円増配の1株当たり105.0円とした。賃貸住宅事業では、新規情報源の開拓や原価高騰への対策、新商品販売に向けた取り組みなどに注力した。賃貸開発事業では、新規仕入物件の空間設計仕様の改善や「東京ゼロエミ住宅(高省エネ性能)」仕様の採用などを行った。賃貸経営事業では、管理戸数の増加やオーナーの満足度向上に努め、高水準の入居率を維持した。加えて、2024年2月期末時点のKPIについては、建築実績累計が2,778棟(前期末比75棟増)、経営基盤の強化を示す管理戸数が12,314戸(同271戸増)と堅調に推移しているほか、収益の安定性を示す入居率は98.5%(同0.1ポイント増加)と高水準を維持し、永続企業として底堅い成長を継続していると弊社では見ている。
3. 2025年2月期の業績見通し
2025年2月期の連結業績は、売上高24,993百万円(前期比8.2%増)、営業利益1,762百万円(同7.6%増)、経常利益1,764百万円(同6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,187百万円(同7.1%増)としている。長期経営ビジョン「ビジョン2030」の実現に向け、差別化と付加価値の提供を目指し、各事業で取り組みを強化する。賃貸住宅事業では、当社旗艦ブランド「My Style vintage」の販売に一層注力するほか、新規紹介先の開拓と関係強化、環境配慮型アパートの提案強化を行い、原材料費高騰に対する原価低減策を推進する。賃貸開発事業では、安定的な成長を目指し取引先との連携強化、賃貸経営事業では、賃貸住宅事業及び賃貸開発事業との協働強化により管理戸数の増加に注力する。また、次世代の経営者育成、働き方改革の推進、デジタル化推進など、人的資本経営と業務効率化に向けた投資を継続して行っていく。足元の販売状況は堅調に推移しており、成長投資は予算の範囲内で進捗していることから、通期計画達成の蓋然性は高いと弊社では見ている。
■Key Points
・「アパート専門メーカー」として、東京圏・若者たち・鉄骨造アパートに絞り込み、圧倒的シェアを誇るニッチトップ企業
・2024年2月期は賃貸開発事業の好調が業績に大きく寄与、売上高・経常利益ともに過去最高に
・2025年2月期業績予想は増収増益見込み、長期経営ビジョン「ビジョン2030」の実現に向け各事業での取り組みを強化する
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)《HH》