THECOO、「Fanicon」のアイコン数、ファン数ともに前年比2桁増と順調に拡大 流通総額は前年比39.3%増の11.7億円
2024年5月29日 16:15
2024年12月期 第1四半期業績の総括
平良真人氏:本日はお忙しい中、決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。THECOO株式会社代表取締役CEOの平良真人です。それでは、2024年12月期第1四半期の決算説明を始めます。
2024年12月期第1四半期業績の総括についてご説明します。昨年度第1四半期は、デジタルマーケティング事業の不正の影響が生じる前だったため一概に比較はできませんが、第1四半期は売上高・営業利益ともに、昨年度をやや下回っています。
一方で「Fanicon(ファニコン)」が堅調に成長しています。今年度予算に対しても、順調な滑り出しだと捉えています。
デジタルマーケティング事業に関しては、不正の影響から着実に回復しています。インフルエンサーセールス取扱件数は、YoYで20パーセント増加しています。ファンビジネスプラットフォーム事業に関しては、ファン数はYoYで26.9パーセントの増加、アイコン数はYoYで15.9パーセントの増加と、堅調に成長を続けています。
2024年12月期 業績予想に対する進捗について
2024年12月期業績予想に対する進捗についてご説明します。今年度の業績予想45億8,000万円に対し、第1四半期の進捗率は21.4パーセントです。過去の第1四半期の実績と比較しても、順調にスタートしています。
“できっこない”に挑み続ける
会社・ビジネスの概要についてご説明します。当社の理念である「"できっこない"に挑み続ける」を非常に大切にしています。社員一同、この理念に共感し、新しい事業を興していくことに恐れずチャレンジしていくメンバーが集まっています。
この後にご説明する当社の2つのメイン事業も、社員のアイデアからトライし、挑戦し、実績が残ってきたものです。
今後もこの理念に対して非常に重要な思いを持って、社員一同、新たなチャレンジ、さまざまなチャレンジを続けていきたいと思います。
会社概要
会社概要です。設立は2014年1月です。原宿にて約147名で事業を行っています。メインの事業は、デジタルマーケティング事業とファンビジネスプラットフォーム事業です。
2つの主力事業
2つの主力事業について簡単にご説明します。コア事業となるデジタルマーケティング事業では、インフルエンサーマーケティングを中心としたデジタルのマーケティング支援を行っています。
成長事業として位置づけているファンビジネスプラットフォーム事業は、ファンコミュニティアプリのプラットフォーム「Fanicon」を中心に、ファンビジネスを支援していく事業を行っています。
事業内容
各事業のビジネスモデルを簡単にご説明します。デジタルマーケティング事業は、オンラインマーケティングの代理事業です。広告主からフィー、またはマージンをいただいて、インフルエンサーマーケティングやデジタルマーケティングのコンサルテーション事業を行っています。
ファンビジネスプラットフォーム事業に関しては、「Fanicon」といったプラットフォームを中心に、ファンの方々から月額課金やポイントを中心とした課金をいただき、ファンコミュニティを開設いただいているアイコンの方々にレベニューシェアをするビジネスモデルです。
新時代のファンコミュニティ
「Fanicon」を中心にご説明します。新時代のファンコミュニティ「Fanicon」は、双方向のコミュニティで大好きな人を持続的に支援できるプラットフォームです。
「Fanicon」は会員制・月額制のコミュニティプラットフォームです。ファンベースの大小にかかわらず、誰もが簡単に自分のファンコミュニティやファンクラブを開設できます。コアなファンの方、アイコンを支援したい方は、必ずいらっしゃいます。その方々の思いとアイコンの思いを実現するプラットフォームです。
なぜ完全有料制・完全会員制なのか
なぜ完全有料制・完全会員制なのかについて、簡単にご説明します。大きく3つの理由があります。1つ目に、ファンベースの大小にかかわらず、アイコンにはコアなファンが必ずいらっしゃいます。そのような方々の思いをしっかりと受けとめ、その熱量を維持していく上でも、クローズであることは非常に大事になってきます。
2つ目は、月額サブスクリプションと従量課金があるため、収益基盤が非常に多様になります。アイコンの方々が、ご自身のファンベースを広げるための活動と、コアなファンの方々にきちんと満足していただき、サービスを提供すると同時に、収益化も可能とするプラットフォームになっています。
3つ目は、心理的安全性です。コアなファンの人しかいないコミュニティならば、アイコンの方々は心理的安全性を持って、自分の表現したいことを自由に表すことが可能となっています。
主にこの3つの理由から、完全有料制・完全会員制であることを非常に重視しています。
ご利用中のアイコン一例(一部抜粋)
スライドには、現在ご利用いただいているアイコンのみなさまの一例を掲載しています。アイドルやアーティスト、俳優、ミュージシャン、タレント、YouTuber、インフルエンサー、スポーツチーム、スポーツ選手、K-POPアイドルと、非常に幅広いカテゴリのみなさまにご活用いただいています。
ジャンルを問わず、ファンのいらっしゃる方であれば、誰しもが使えるプラットフォームとなっています。
【全社】2024年12月期第1四半期 業績PL
ここからは、2024年12月期第1四半期の業績についてご説明します。売上高は9億8,100万円で、YoYでマイナス3.3パーセントとなっています。売上総利益は3億9,900万円で、YoYでマイナス5.5パーセントです。
販管費は昨年並みの水準となり、社員数が増えて人件費が増加する中でも、きちんとコントロールできたと思っています。総じて、今年度の業績予想に対して順調なスタートを切っています。
【全社】四半期売上高・営業利益推移
続いて、四半期売上高・営業利益の推移についてご説明します。ファンビジネスプラットフォーム事業では、売上高がYoYで5,500万円増加しています。
デジタルマーケティング事業においては、売上高がYoYで8,800万円減少していますが、第1四半期が閑散期であるということも鑑みても、健闘していると考えています。また、不正の影響を脱しつつあると認識しています。
全社の営業利益に関しては、YoYで2,700万円減少しています。
【全社】販売管理費・役職員数
続いて、販売管理費・役職員数についてご説明します。販売管理費については、昨年度に人員が増加した影響により、YoYで人件費関連が増加しています。
広告宣伝費と販促費に関しても、きちんとコントロールすることにより成長も可能としています。結果、全体では前第1四半期と同水準になっています。
役職員数については、昨年度の採用を通じてほぼ十分なメンバーがそろったことにより、第1四半期の採用はごく少数にとどまりました。部門ごとの人員構成が変化しているのは、全社的な組織変更を行った影響によるものです。
【ファンビジネスプラットフォーム事業】四半期売上高・売上総利益率、営業利益推移
ここからはセグメント別の業績についてご説明します。まずファンビジネスプラットフォーム事業についてご説明します。
ファンビジネスプラットフォーム事業の第1四半期の売上高・売上総利益・営業利益の推移です。アイコン数・ファン数の堅調な増加に伴い、中長期的な売上高増のトレンドが継続しています。
第1四半期の売上高は7億2,000万円で、YoYで8.3パーセントの増加、営業利益はマイナス4,400万円で、YoYでマイナス200万円の減少となっています。売上総利益率は約45パーセントと、想定内で推移しています。
【ファンビジネスプラットフォーム事業】KPI :アイコン数とファン数
主要KPIであるアイコン数とファン数についてご説明します。スライドの表から、アイコン数・ファン数ともに堅調に伸びていることが見て取れるかと思います。
アイコン数は約2,900人で、YoYで15.9パーセントの増加、ファン数は28万6,000人で、YoYで26.9パーセントの増加と、さらなる成長を遂げています。
【ファンビジネスプラットフォーム事業】KPI:流通総額・ARPU
こちらも主要KPIである流通総額とARPUについてご説明します。スライド左側のグラフが、流通総額の推移です。流通総額とは、ファンビジネスプラットフォーム事業がファンや消費者に提供する商品やサービスの販売の総額になります。こちらはYoYで39.3パーセントと大きく増加しています。「Fanicon」は確実に市場において浸透しているとみて問題ないと思っています。
スライド右側のグラフは、ARPUの推移を示したものです。流通総額は増加しているものの、ARPU自体は下降しています。
前提として、当社のファンビジネスプラットフォームには「Fanicon」と、他社にOEM提供している個別アプリが併存しています。「Fanicon」は総売上を計上し、個別アプリはOEM提供先から手数料のみを売上として計上しているため、個別アプリのファン数が増加するとARPUが低下する構造です。
個別アプリのファン数と個別アプリ自体は今後も増えていくと見込まれるため、ARPUという指標自体は今後も低下する傾向が予想されます。将来的な「Fanicon」の成長を図る指標としては、流通総額がより重要になると考えています。
TOPICS①第1四半期のFanicon開設事例
「Fanicon」における第1四半期の主要開設事例です。アーティストの青山テルマさん、はいだしょうこさん、日本代表のバスケットボール選手であるジョシュ・ホーキンソンさんなど、多様なアーティストやスポーツ選手にご開設、ご活用していただいています。
TOPICS②Fanicon内ファン限定イベント実績 俳優 元AKB 横山結衣
「Fanicon」内のファン限定イベントの実績として、俳優で元AKB・横山結衣さんの事例をご紹介します。ファンのみなさまを招いて実際のイベントを開催した場でのコンテンツを、一部生配信した事例です。
スライドの写真のように、実際にファンの方々にスタジオにお越しいただき、一緒になって楽しんでいただきました。その際の内容をライブ配信することで、実際にイベントに来られなかったファンのみなさまにも同時に楽しんでいただくことが可能になりました。
このように、オンラインのみならずオフラインでのイベントも実施することで、ファンの熱量を大きく上げることが可能になっています。
TOPICS③Fanicon内ファン限定生配信実績 Damian Hamada's Creatures
同様に、ファン限定の生配信の実績としては、Damian Hamada's Creaturesの事例があります。横山さんの事例と同じように、ファンのみなさまを交えてコミュニケーションを取りながら生配信することで、ファンのみなさまに大変楽しんでいただきました。
【デジタルマーケティング事業】四半期売上高・営業利益推移
デジタルマーケティング事業の四半期売上高・営業利益の推移についてご説明します。第1四半期の売上高は2億6,100万円で、YoYで25.3パーセントの減少、営業利益はマイナス4,000万円で、YoYで2,500万円の減少となっています。
昨年度に発覚した不正による影響が生じたのは、2023年12月期の第2四半期からとなります。不正発覚後の水準に完全に戻ったとはいえないものの、着実に回復していると考えています。
【デジタルマーケティング事業】KPI 取扱件数と案件単価
デジタルマーケティング事業の主要KPIである、取扱件数と案件単価についてご説明します。広告事業は、通常当社の第4四半期が繁忙期となり、第1四半期はKPI全体が下がる傾向にあります。その中で案件単価がQoQで7パーセント上昇しており、取扱件数もYoYで20パーセント増加しています。
デジタルマーケティング事業は復調しているということが、KPIからも見て取れるかと思います。
【デジタルマーケティング事業】インフルエンサーセールス事業・デジタル広告事業
インフルエンサーセールス事業・デジタル広告事業の強みについてご説明します。当社のデジタルマーケティング事業は、企業やブランドのマーケティング活動を支援する広告・マーケティングの事業です。インフルエンサーセールス事業とデジタル広告事業の2つで成り立っています。
インフルエンサーセールス事業では、SNS全盛の昨今、もはや企業のマーケティング活動において必須となっているインフルエンサーマーケティングの支援を行っています。
【デジタルマーケティング事業】インフルエンサーセールス事業の特徴
インフルエンサーセールス事業の特徴についてご説明します。インフルエンサーマーケティングを一気通貫でご提供できるのが当社の特徴です。
33万件以上のインフルエンサーデータを収録したデータベースを活用し、広告主や広告代理店の課題を解決するために、最適なインフルエンサーの企画を提案できるのが当社の大きな強みになります。