ユーロ週間見通し:伸び悩みか、170円台で利食い売りが増える可能性
2024年5月18日 13:21
*13:21JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、170円台で利食い売りが増える可能性
■強含み、ECBによる連続利下げ観測後退でユーロ買い強まる
今週のユーロ・ドルは強含み。欧州中央銀行(ECB)による6月利下げを想定したユーロ売りが観測されたが、6月と7月に利下げを行う必要はないとの見方が広がり、リスク回避的なユーロ売りは縮小。米国の9月利下げの可能性は残されていることも意識され、週後半のユーロ・ドルは主に1.08ドル台で推移した。取引レンジ:1.0766ドル-1.0895ドル。
「もみ合いか、ECBの6月利下げを織り込みユーロ売り後退も
来週のユーロ・ドルはもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)の6月利下げはすでに織り込み済みで、リスク回避的なユーロ売りは縮小。ユーロ圏の景況感や製造業、サービス業のPMIが改善すれば、景気回復を期待したユーロ買いが入りやすい。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を当面据え置く方針とみられ、リスク選好的なユーロ買い・ドル売りが一段と強まる可能性は低いとみられる。
予想レンジ:1.0720ドル-1.1000
■強含み、リスク回避のユーロ売りは縮小
今週のユーロ・円は強含み。リスク回避的な米ドル売り・円買いが一時拡大し、この影響でユーロ・円は169円台前半から167円台前半まで下げる場面があった。しかしながら、日米金利差を意識したドル買い・円売りが再び強まり、この局面でユーロ売り・米ドル買いは縮小したことから、ユーロ・円は週末前に169円台前半まで値を戻す展開となった。取引レンジ:167円33銭-169円40銭。
■伸び悩みか、170円台で利食い売りが増える可能性
来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)による6月利下げはすでに織り込まれ、ユーロ売りは後退。また、域内の景況感や製造業とサービス業のPMIが堅調なら回復を見込んだユーロ買いが入りやすい。日欧金利差もユーロ高・円安の要因に。ただ、日本の為替介入への警戒感は根強く、170円台では利食い目的のユーロ売りも出やすい。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・23日:5月製造業PMI(4月:45.7)
・23日:5月サービス業PMI(4月:53.3)
予想レンジ:167円00銭-171円00銭《FA》