フライトソリューションズは25年3月期大幅増収・黒字予想

2024年5月17日 09:57

(決算速報)  フライトソリューションズ<3753>(東証スタンダード)は5月15日の取引時間終了後に24年3月期連結業績を発表した。原材料費の高騰、Androidスマホによるタッチ決済ソリューション「Tapion」や電子決済ソリューションの新モデル「Incredist Premium Ⅲ」の開発・認定等に係る経費の発生などの影響で赤字だった。25年3月期は拡販効果などにより大幅増収・黒字予想としている。有望案件が目白押しであり、積極的な事業展開で収益回復基調を期待したい。株価は安値を更新する展開となったが、売り一巡して出直りを期待したい。

■24年3月期は赤字、25年3月期は大幅増収・黒字予想

 24年3月期の連結業績は、売上高が23年3月期比6.6%増の32億08百万円、営業利益が1億03百万円の損失(23年3月期は79百万円の利益)、経常利益が94百万円の損失(同56百万円の利益)、親会社株主帰属当期純利益が1億05百万円の損失(同41百万円の利益)だった。

 原材料費の高騰、Androidスマホによるタッチ決済ソリューション「Tapion」や電子決済ソリューションの新モデル「Incredist Premium Ⅲ」の開発・認定等に係る経費の発生などの影響で赤字だった。

 セグメント(24年3月期第3四半期より区分変更)に見ると、SIソリューション事業は売上高が20.6%増の12億17百万円、営業利益(全社費用等調整前)が20.3%増の1億96百万円だった。事業会社向けの基幹システム開発や保守が堅調だった。

 決済ソリューション事業は売上高が1.1%減の18億61百万円で、営業利益が97.7%減の5百万円だった。電子決済ソリューション「Incredist」シリーズや無人自動精算機向けマルチ決済端末「VP6800」などが堅調だったが、原材料費の高騰、Androidスマホによるタッチ決済ソリューション「Tapion」や電子決済ソリューションの新モデル「Incredist Premium Ⅲ」の開発・認定等に係る経費の発生などの影響で大幅減益だった。

 ECソリューション事業は売上高が9.5%増の1億29百万円、営業利益が15百万円の損失(23年3月期は41百万円の損失)だった。B2B向けECサイト構築パッケージ「EC-Rider B2B」の新パッケージ開発に注力している影響で赤字だが、前期に多額のプロジェクト損失を計上した反動で赤字縮小した。

 なお全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が6億33百万円で営業利益が46百万円の損失、第2四半期は売上高が9億82百万円で営業利益が85百万円、第3四半期は売上高が7億92百万円で営業利益が68百万円の損失、第4四半期は売上高が8億01百万円で営業利益が74百万円の損失だった。

 25年3月期の連結業績予想は売上高が24年3月期比29.3%増の41億50百万円、営業利益が1億円(24年3月期は1億03百万円の損失)、経常利益が80百万円(同94百万円の損失)、親会社株主帰属当期純利益が60百万円(同1億05百万円の損失)としている。

 拡販効果などにより大幅増収・黒字予想としている。有望案件が目白押しであり、積極的な事業展開で収益回復基調を期待したい。

■株価は売り一巡

 株価は年初来安値を更新する展開となったが、売り一巡して出直りを期待したい。5月16日の終値は272円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6円35銭で算出)は約43倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS47円85銭で算出)は約5.7倍、そして時価総額は約26億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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