10日の中国本土市場概況:上海総合0.01%高で小幅続伸、電力株が高い

2024年5月10日 17:03

*17:03JST 10日の中国本土市場概況:上海総合0.01%高で小幅続伸、電力株が高い
10日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比0.23ポイント(0.01%)高の3154.55ポイントと小幅ながら続伸した。


投資家のセンチメントが上向く流れ。消費刺激や産業支援など、中国の景気対策に対する期待感が強まった。消費財更新、自動車買い替えの動きが各地に広がっている。雲南省商務庁は9日、「消費財と生産設備の『以旧換新』促進に関する実施計画」を公布。自動車などの買い替えと回収を促進する方針を示した。江西省政府もこのほど、「消費財と生産設備の大規模な『以旧換新』促進に関する実施計画」を公布。自動車や家電などの回収と買い替えを促す。


ただ、上値は限定的。利食い売りが相場の重しとなった。上海総合指数は前日、昨年9月6日以来、約8カ月ぶりの高値水準を回復している。米国の対中圧力も警戒。外電は10日、「バイデン米政権は電気自動車(EV)やバッテリー、太陽光発電などの分野で、来週にも関税賦課を発表する方向」と報じた。また、米商務省は9日、米国本土に昨年飛来し撃墜された中国の偵察気球に関与したとして、一部の中国IT企業に追加の禁輸措置を講じると発表している。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、電力セクターの上げが目立つ。西昌電力(600505/SH)、明星電力(600101/SH)、楽山電力(600644/SH)がいずれもストップ高。華銀電力(6007449/SH)が9.9%高で引けた。


ホテル観光も高い。大連聖亜旅遊控股(600593/SH)が5.4%、曲江文旅(600706/SH)が4.5%、長白山旅遊(603099/SH)が3.9%ずつ上昇した。このほか、金融株、発電設備株、貿易株なども買われている。


半面、セラミック株はさえない。セラミック製品メーカーの広東松発陶瓷(603268/SH)が3.3%下落した。このほか、印刷包装、電子部品、飛行機製造の一角も売られている。


外貨建てB株相場は高安まちまち。上海B株指数が0.14ポイント(0.05%)高の254.80ポイント、深センB株指数が2.56ポイント(0.23%)安の1126.14ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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