7日の米国市場ダイジェスト:NYダウは31ドル高、利上げへの懸念が重し

2024年5月8日 08:21

*08:21JST 7日の米国市場ダイジェスト:NYダウは31ドル高、利上げへの懸念が重し
■NY株式:NYダウは31ドル高、利上げへの懸念が重し

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は31.99ドル高の38,884.26ドル、ナスダックは16.70ポイント安の16,332.55で取引を終了した。

利下げ期待を受けた買いが続き、寄り付き後、小幅上昇。長期金利の低下や企業決算への期待で堅調に推移していたが、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁がインフレ抑制において政策金利が十分に景気抑制的でない可能性に言及し、利上げも除外しない姿勢を示したため利上げへの懸念が再燃し、終盤にかけて失速。ハイテクは下落に転じまちまちで終了した。セクター別では、食・生活必需品小売が上昇した一方、自動車・自動車部品が下落。

携帯端末のアップル(AAPL)はiPadイベントでの新型発表を好感した買いや、アナリストの投資判断引き上げで上昇した。在宅フィットネス事業を展開するペロトン・インタラクティブ(PTON)は複数の投資会社が当社買収を検討しているとの報道を受け、上昇。エンターテインメントのウォルト・ディズニー(DIS)は四半期決算で動画配信サービス、ディズニープラスの契約者数が予想を下回ったほか、見通しでも需要の鈍化に言及し、失望感から売られた。

半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)はアップル(AAPL)がデータセンターで人工知能(AI)ソフトウェアを実行するための独自のチップを開発しているとのウォ―ル・ストリート・ジャーナル紙報道を受け、競争激化が警戒され、下落。ソフトウエア開発会社のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)は四半期決算で、通期売上高見通しを上方修正したが市場の期待に満たず、下落。

カジノリゾートを運営するウィン・リゾーツ(WYNN)や配車サービスのリフト(LYFT)は取引終了後に決算を発表。それぞれ1株利益が予想を上回り時間外取引で買われている。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:米ミネアポリス連銀総裁のタカ派発言でドル続伸

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は154円23銭へ弱含んだのち、154円75銭まで上昇し、154円69銭で引けた。連邦準備制度理事会(FRB)の年内の利下げ観測にドル売りが優勢となったのち、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁がインフレ減速を目指すうえで、現在の金利が十分に引き締まっているか疑問だと指摘、さらに、必要とあれば長期にわたり金利を据え置く、または、利上げも除外しない姿勢を示したため年内の利下げ観測後退で、ドル買いが強まった。

ユーロ・ドルは1.0787ドルまで上昇後、1.0748ドルまで下落し、1.0755ドルで引けた。スペイン中銀総裁発言を受けて6月利下げを織り込むユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、166円57銭へ上昇したのち、166円23銭まで下落。ポンド・ドルは1.2564ドルへ上昇後、1.2501ドルまで下落。ドル・スイスは0.9058フランまで下落後、0.9094フランまで上昇した。


■NY原油:伸び悩みで78.38ドル、一時77.55ドルまで弱含み

NY原油先物6月限は伸び悩み(NYMEX原油6月限終値:78.38 ↓0.10)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は、前営業日比-0.10ドルの78.38ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは77.55ドル-79.17ドル。米国市場の前半にかけて77.55ドルまで売られたが、押し目買いが入ったことで、79.17ドルまで反発。その後は上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では78ドル台で推移。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 37.84ドル +0.15ドル(+0.39%)
モルガン・スタンレー(MS) 95.79ドル +1.00ドル(+1.05%)
ゴールドマン・サックス(GS)443.80ドル +0.13ドル(+0.02%)
インテル(INTC) 30.68ドル -0.29ドル(-0.93%)
アップル(AAPL) 182.40ドル +0.69ドル(+0.37%)
アルファベット(GOOG) 172.98ドル +3.15ドル(+1.85%)
メタ(META) 468.24ドル +2.56ドル(+0.54%)
キャタピラー(CAT) 345.00ドル +2.90ドル(+0.84%)
アルコア(AA) 37.57ドル +0.25ドル(+0.66%)
ウォルマート(WMT) 60.62ドル +0.75ドル(+1.25%)《ST》

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