26日の中国本土市場概況:上海総合1.2%高で3日続伸、証券株が急伸

2024年4月26日 17:08

*17:08JST 26日の中国本土市場概況:上海総合1.2%高で3日続伸、証券株が急伸
26日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比35.74ポイント(1.17%)高の3088.64ポイントと3日続伸した。昨年10月上旬以来、約6カ月半ぶりの高値水準を回復している。


前日までの好地合いを継ぐ流れ。中国政府が打ち出した経済対策で、景気持ち直しが進むと期待されている。上場企業の投資価値引き上げに向け、株主還元を重視するよう、中国政府が促していることも引き続き材料視された。また、複数のファンドによる中国本土株の投資判断引き上げも追い風となっている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、証券の上げが目立つ。中国銀河証券(601881/SH)と首創証券(601136/SH)、中国国際金融(601995/SH)、太平洋証券(601099/SH)、方正証券(601901/SH)がそろってストップ(10.0%)高した。国聯証券(601456/SH)は民生証券を買収する意向を表明し、売買を停止。業界再編の期待が高まった。中国政府は先ごろ、資本市場の振興策「国9条」を公表。質の高い発展を促進させることなどを盛り込んでいる。また、中国証券監督管理委員会(証監会)は昨年、技術革新やグループ運営、M&Aなどを通じた大手証券会社の強化を支援していく方針を示した。


不動産株も高い。保利発展控股集団(600048/SH)が8.0%、新城控股集団(601155/SH)が6.2%、金地集団(600383/SH)が5.9%、万業企業(600641/SH)が4.8%、緑地HD(600606/SH)が4.1%ずつ上昇している。著名アナリストが同セクターの強気見通しを発表したことや、業界支援策の期待が支えだ。


ハイテク株も物色される。アナログ半導体チップの中電科芯片技術(600877/SH)と産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)がそろってストップ(10.0%)高、ディスプレー部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が4.1%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が5.4%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が3.5%高で引けた。医薬株、素材株、消費関連株、エネルギー株、インフラ関連株、空運株なども買われている。


半面、銀行株はさえない。中国農業銀行(601288/SH)が2.2%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が2.1%、中国銀行(601988/SH)が1.9%、中国工商銀行(601398/SH)が1.6%ずつ下落した。公益株、海運株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が4.71ポイント(1.90%)高の252.39ポイント、深センB株指数が9.19ポイント(0.86%)高の1080.84ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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