東京の京橋三丁目再開発、再開発組合が発足 複合施設を2026年度着工へ
2024年4月19日 15:33
東京都中央区の京橋三丁目東地区第一種市街地再開発事業で、市街地再開発組合が東京都から設立を認可され、設立総会を開いて発足した。組合員として参加する東京建物が明らかにしたもので、オフィスとホテル、店舗が入る複合施設(中央区京橋)を2026年度に着工し、2030年度の完成を目指す。
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複合施設は約7,000平方メートルの敷地に建設される高さ約180メートルの地下4階、地上35階建て延べ約16万5,000平方メートル。東京都心部にふさわしいオフィスとホテル、店舗を入れるとともに、遊歩道の「Tokyo Sky Corridor(東京スカイコリドー)」に生まれ変わることで廃止される東京高速道路KK線への動線として、屋内広場や周辺ビルの上部空間と結ぶ歩行者空間などを設ける。
さらに、芸術やものづくり文化の情報を発信し、若手芸術家を育成する機能を持つ施設を導入することで、芸術作品も公開。ホテルは外国人の観光客やビジネス客の需要を満たす、高いサービス水準とする。
首都直下型地震など大規模災害時の帰宅困難者向け一時避難スペースや、防災備蓄倉庫を整備するほか、大規模災害時に安定してエネルギー供給ができる自立・分散型エネルギーのコージェネレーションシステムと非常用発電機を備える。
予定地は東京メトロ銀座線の京橋駅、都営地下鉄浅草線の宝町駅に近い東京高速道路沿い。JR東京駅から近く、東京を代表する繁華街の銀座に隣接する。一方で東京駅の丸の内側に大型オフィスが整然と並んでいるのに対し、八重洲や京橋側は比較的規模が小さい老朽化ビルが見られた。東京都がビジネスや観光で国際競争力を高めるためにも重要な場所だけに、周辺はこのところ、再開発ラッシュの様相を示している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)