NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、日銀、英中銀金融政策決定会合、EUサミットなど

2024年3月18日 07:33

*07:33JST NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、日銀、英中銀金融政策決定会合、EUサミットなど
今週は連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)を開催するほか、日銀や英中銀金融政策決定会合開催を予定しており注目となる。

最近のインフレ進展にあまり変化なく、FRBはFOMCで政策金利を5会合連続で据え置くことがほぼ確実視されている。利下げの可能性を探るため、声明やパウエル議長会見に注目が集まるほか、特に焦点は米金融当局者の金利予測分布図(ドット・プロット)となる。ただ、議長はたびたび見通しは政策ではないと強調しているほか、19人のスタッフ平均となるため、政策決定者の予想のみではないが、市場の注目度は高い。前回FOMCの12月時点では平均予想が年内平均3回利下げだったが、2回に修正されるとの思惑が強まりドル高につながった。もし、3回予想が維持され、さらにパウエル議長もハト派色を維持した場合はドル売りが再燃する可能性がある。そのほか、量的引き締め(QT)のテーパリング(段階的縮小)開始時期も焦点になる。

英中銀も会合で政策金利を維持する見通し。注目は、採決結果の傾斜で、以前よりもハト派寄りになるとの予想もある。

リーク報道によると、日本銀行は18日、19日に開催する金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除を決める見通しで、賃金と物価がそろって上昇する好循環が実現する確度が十分に高まったと見ているという。ただ、マイナス金利解除後も緩和的な金融環境維持し、ゼロ金利政策に移行することを想定していると、報じられた。上場投資信託(ETF)の新規購入は停止する方向だという。現在はマイナス0.1%となっている短期の政策金利を0.1ポイント以上引き上げ、短期金利を0-0.1%に誘導する案が有力で、マイナス金利政策の解除とあわせて長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)も撤廃する方針だという。円買い材料とはなるが、すでに織り込み済みである可能性や「緩和的な金融環境維持」ということから、上昇も限定的か。

■今週の主な注目イベント

●米国
18日:3月NAHB住宅市場指数
19日:2月住宅着工・建設許可件数、1月対米証券投資
19-20日:連邦公開市場委員会(FOMC)、パウエル議長会見、米金融当局者の金利予測分布図(ドット・プロット)
21日:週次新規失業保険申請件数、3月製造業・サービス業・総合PMI、2月先行指数、2月中古住宅販売件数
22日:ボスティック米アトランタ連銀総裁が司会

●中国
18日:鉱工業生産、小売売上高

●欧州
18日:ユーロ圏CPI
19日:独ZEW期待調査
20日:ユーロ圏消費者信頼感、ラガルドECB総裁が講演、ECBチーフエコノミスト、レーン氏が講演
21日:ユーロ圏・製造業・サービスPMI
22日:独IFOビジネス景況感

●日本
18日:機械受注
19日:日銀金融政策決定会合結果
21日:貿易収支、じぶん銀製造業PMI
22日:CPI

●英
20日:CPI

●豪州
19日:豪州準備銀金融政策決定会合
21日:英中銀、金融政策決定会合、製造業PMI

●カナダ
20日:カナダ中銀の議事要旨発表(3月6日開催分)
22日:小売《CS》

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