8日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で3日ぶり反発、ハイテク株に買い

2024年3月8日 17:14

*17:14JST 8日の中国本土市場概況:上海総合0.6%高で3日ぶり反発、ハイテク株に買い
8日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比18.62ポイント(0.62%)高の3046.02ポイントと3日ぶりに反発した。


投資家心理が上向く流れ。欧米で利下げ観測が強まるなか、中国でも金融緩和がしやすくなると予測された。中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・総裁は6日の記者会見で、「今後さらに預金準備率を引き下げる余地がある」と述べ、金融緩和を一段と進める可能性を示唆している。また、向こう1年間の政策運営方針を決定する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開催されているだけに(会期は11日まで)、追加の経済対策に対する期待も高まった。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)がストップ(10.0%)高、薄膜コンデンサー中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が6.6%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が5.3%高、ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が3.3%高で引けた。


通信ネットワーク株もしっかり。中国衛通(601698/SH)が3.0%、中国移動(600941/SH)が2.9%、中国電信(601728/SH)が2.4%、中国聯通(600050/SH)が2.3%ずつ上昇した。医薬株、素材株、発電株、インフラ関連株、エネルギー株、海運株なども買われている。


半面、消費関連株は総じてさえない。家具の亜振家居(603389/SH)が2.5%、スーパーの三江購物(601116/SH)が2.2%、酒造の青島ビール(600600/SH)が1.9%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.1%、チーズ生産の上海妙可藍多食品科技(600882/SH)が1.0%ずつ下落した。不動産株、金融株、空運株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.37ポイント(0.52%)高の265.57ポイント、深センB株指数が0.12ポイント(0.01%)高の1069.31ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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