SBI証券のiDeCo、90万口座達成 業界初

2024年3月6日 16:21

 SBI証券は1日、iDeCo(個人型確定拠出年金)の口座数が、業界初となる90万口座を達成したと発表した。SBI証券では、2005年1月からiDeCoの取り扱いを開始。今日までさまざまなサービス改善を実施してきたという。

【こちらも】2024年もシンプルな長期積立投資で資産形成を 新NISA開始でも3原則は変わらず

 SBI証券では、2023年6月末にiDeCoの預かり資産が1兆円を突破。続けて今回の90万口座達成となることから、新NISAだけでなくiDeCoも高い関心を集めていることがうかがえる。

 同証券のiDeCoは、iDeCo加入者サイトと証券総合口座のアカウント連携が可能。ログインのたびにIDやパスワードを入力することなく、iDeCo加入者サイトにログインできるため使いやすいサービスである。

 この他、独自のシミュレーションツール「DC Doctor」では、顧客の属性に合わせたiDeCo運用商品のポートフォリオ提案やリバランスの目安など、長期的なiDeCoでの運用をサポートするサービスを提供している。

 さらに同証券では、iDeCoの運用管理手数料と口座開設手数料を無料としている。

 通常、iDeCoを取り扱う金融機関によっては、運用管理手数料が発生する場合や、条件付きで優遇される場合が多い。一方でSBI証券では、年金資産残高によらず誰もが運用管理手数料の無料対象となる。なお国民年金基金連合会等への手数料は、どの証券会社を利用しても顧客が負担することになる。

 今年から新NISA制度がスタートしたことから、資産運用を何か始めたいと考える人も多いのではないだろうか。もちろん新NISAのメリットも受けつつ、iDeCoの活用もおすすめしたい。

 iDeCoの最大のメリットは、拠出・積立時の掛け金が全額所得控除になるという点である。運用中の税制優遇は新NISAとiDeCoどちらも受けられるが、拠出・積立時の税制面のメリットがあるのはiDeCoのみだ。資産運用で使う制度を分けることは、一種のリスクヘッジであるともいえるため、注目されている新NISAと同様にiDeCoも検討してみてはいかがだろうか。(記事:大野 翠・記事一覧を見る

関連記事

最新記事