NYの視点:エコノミスト、FRBの6月利下げ開始観測強める
2024年2月21日 07:41
*07:41JST NYの視点:エコノミスト、FRBの6月利下げ開始観測強める
エコノミストは6月の利下げ開始を織り込みつつある。ロイターの調査によると、回答した51%のエコノミストが6月の利下げ開始予想により傾斜したことが明らかになった。ただ、ほぼ半数と、確信にはいたらず。今後の経済やインフレ指標次第で見通しが変わる可能性もある。一時100%織り込まれた3月の利下げ確率は現状で10%前後に過ぎない。5月は31%。連邦準備制度理事会(FRB)が21日に公表する1月分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録に注目が集まる。
米国経済は成長減速の兆しが見られる。米1月景気先行指数は前月比―0.4%と、12月-0.2%から改善予想に反して悪化した。23カ月連続のマイナス。また、2月フィラデルフィア連銀非製造業活動は-8.8と、1月―3.7から一段と悪化しており、米国経済をけん引する消費に加え、価格も鈍化の兆しが見られ年内の利下げ開始を後押しする結果となった。
2月フィラデルフィア連銀非製造業活動の支払い価格項目は30.3と、1月の33.8から低下。販売価格は2.0と、5.1から低下した。雇用項目も9.1と、13.9から低下。平均労働週も-4.7と、8.0から減少に転じた。賃金・ベネフィットコスト指数は34.4と、37.9から低下した。雇用や賃金の伸び鈍化も今後の消費の抑制につながる。
●2月フィラデルフィア連銀非製造業活動
新規受注:-4.7(1月+1.9)
ビジネス活動指数:0.8(6.8)
雇用:9.1(13.9)
賃金・ベネフィットコスト指数:34.4(37.9)
売り上げ:7.7(7.5)
Unfilled orders:-0.5(1.0)
在庫:9.1(2.4)
支払い価格:30.3(33.8)
販売価格:2.0(5.1)
平均労働週:-4.7(8.0)《CS》