JPホールディングスは24年3月期通期業績・配当予想を上方修正

2024年2月14日 09:58

(決算速報)  JPホールディングス<2749>(東証プライム)は2月13日の取引時間中に24年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。大幅増益で着地した。新たな幼児学習プログラム導入など「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組が奏功して受入児童数が増加し、人員配置最適化など効率的な施設運営も寄与した。そして通期連結業績予想および期末配当予想を上方修正した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は上方修正を好感して急伸の動きとなった。そして14年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■24年3月期3Q累計大幅増益、通期業績・配当予想を上方修正

 24年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比4.7%増の272億79百万円、営業利益が38.9%増の34億70百万円、経常利益が35.5%増の34億18百万円、親会社株主帰属四半期純利益が25.3%増の22億27百万円だった。

 大幅増益で着地した。新たな幼児学習プログラム導入など「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組が奏功して受入児童数が増加し、人員配置最適化など効率的な施設運営も寄与した。新規施設開設は保育所1園(東京都)、学童クラブ・児童館9施設(東京都8施設、埼玉県1施設)の合計10施設で、第3四半期末の子育て支援施設数は保育園209園、学童クラブ86施設、児童館11施設、合計306施設となった。なお認可保育園および東京都認証保育所のうち5施設を、ネイティブ英語講師を配置したバイリンガル保育園に変更した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高89億56百万円、営業利益8億68百万円、経常利益8億77百万円、第2四半期は売上高91億01百万円、営業利益11億52百万円、経常利益10億88百万円、第3四半期は売上高92億22百万円、営業利益14億50百万円、経常利益14億53百万円だった。なお新規施設開設が4月1日に集中するため、第1四半期(4~6月)と第4四半期(1~3月)に関連費用が発生する傾向がある。

 通期の連結業績予想については2月13日付で上方修正し、売上高が23年3月期比5.8%増の375億81百万円、営業利益が19.0%増の43億63百万円、経常利益が15.2%増の43億14百万円、親会社株主帰属当期純利益が0.9%増の27億23百万円としている。なお特別利益では前期計上の固定資産売却益が剥落する。配当予想は2月13日付で期末2円上方修正し、23年3月期比2円増配の8円(期末一括)としている。23年3月期には記念配当1円が含まれているため、24年3月期は普通配当ベースでは3円増配の形となる。予想配当性向は25.0%である。

 24年3月期は前回予想に対して売上高を11億91百万円、営業利益を5億43百万円、経常利益を4億72百万円、親会社株主帰属当期純利益を2億26百万円、それぞれ上方修正して増収増益幅が拡大する見込みとした。重点戦略として引き続き「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種取組、効率的な施設運営などを推進する方針だ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は上方修正を好感して急伸の動きとなった。そして14年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。2月13日の終値は443円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円96銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の8円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS159円53銭で算出)は約2.8倍、時価総額は約389億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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