協立情報通信は24年3月期3Q累計が実質大幅増収増益

2024年2月13日 11:25

(決算速報)  協立情報通信<3670>(東証スタンダード)は、2月8日の取引時間終了後に24年3月期第3四半期累計業績を発表した。第2四半期から非連結決算に移行したため比較は非表示だが、前年同期の連結業績との比較で見ると実質的に大幅増収増益で着地した。ソリューション事業、モバイル事業とも順調だった。そして通期も前期の連結決算との比較で実質的に増収増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。株価は昨年来高値圏から反落の形となったが、高配当利回りなど指標面の割安感も評価材料であり、目先的な利益確定売りが一巡して上値を試す展開を期待したい。

■24年3月期3Q累計は実質大幅増収増益、通期も実質増収増益予想

 24年3月期第3四半期累計の業績(非連結)は売上高が40億11百万円、営業利益が1億80百万円、経常利益が1億86百万円、四半期純利益が1億95百万円だった。100%子会社の神奈川協立情報通信を23年7月1日付で吸収合併し、第2四半期から非連結決算に移行したため前年同期との比較は非表示だが、前年同期の連結業績(売上高35億円、営業利益85百万円、経常利益92百万円、親会社株主帰属四半期純利益58百万円)との比較で見ると、売上高は15%増収、営業利益は111%増益、経常利益は102%増益、四半期純利益は237%増益となる。実質的に大幅増収増益で着地した。ソリューション事業、モバイル事業とも順調だった。なお特別利益に抱合せ株式消滅差益70百万円を計上した。

 ソリューション事業は売上高が12億41百万円で営業利益(全社費用等調整前)が3億32百万円だった。連結ベースの前年同期(売上高11億10百万円、営業利益2億55百万円)との比較で12%増収、30%営業増益だった。基幹業務システムのクラウドサービスへの移行、DX化を推進するための各種ソリューション・機器の提案・導入支援が順調だった。

 モバイル事業は売上高が27億70百万円で営業利益が1億71百万円だった。連結ベースの前年同期(売上高23億90百万円、営業利益1億45百万円)との比較で16%増収、18%営業増益だった。店舗事業では高性能・高価格のスマートフォンおよび付属品等副商材の売上が堅調に推移し、法人サービス事業では端末サポートサービスが堅調だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期(連結)は売上高が10億34百万円で営業利益が14百万円、第2四半期(非連結へ移行)は売上高が14億32百万円で営業利益が75百万円、第3四半期は売上高が15億45百万円で営業利益が91百万円だった。

 通期業績(非連結)予想は据え置いて売上高が52億円、営業利益が2億50百万円、経常利益が2億56百万円、当期純利益が2億23百万円としている。配当予想は23年3月期と同額の55円(期末一括)としている。予想配当性向は29.5%となる。

 23年3月期の連結業績(売上高49億83百万円、営業利益1億84百万円、経常利益1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益1億23百万円)との比較で、売上高は4%増収、営業利益は36%増益、経常利益は33%増益、そして当期純利益は81%増益となる。実質的に増収増益予想としている。

 第3四半期累計の進捗率は売上高77%、営業利益72%、経常利益73%、当期純利益87%と順調である。積極的な事業展開で収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は昨年来高値圏から反落の形となったが、高配当利回りなど指標面の割安感も評価材料であり、目先的な利益確定売りが一巡して上値を試す展開を期待したい。2月8日の終値は1730円、今期予想PER(会社予想のEPS186円17銭で算出)は約9倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1578円86銭で算出)は約1.1倍、そして時価総額は約21億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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