1日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で3日ぶり反発、テック指数2.0%上昇

2024年2月1日 18:01

*18:01JST 1日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で3日ぶり反発、テック指数2.0%上昇
1日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比81.14ポイント(0.52%)高の15566.21ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が29.44ポイント(0.57%)高の5223.48ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は949億720万香港ドルと低迷している(1月31日は988億4550万香港ドル)。


押し目買いが優勢となる流れ。1月のハンセン指数は、前年末比の下落率が9%に達していた。中国の景気懸念がやや薄らいだことや、長期債利回りの低下も投資家心理の支えとなっている。中国10年債利回りは、年初の2.56%台から足元では2.42%台に低下。過去最低水準で推移している。一部のアナリストは、「中国人民銀行(中央銀行)は今年前半に利下げする」と予想した。ただ、上値は重い。昨夜の米株安や中国不動産業の不透明感などを嫌気し、指数はマイナス圏に沈む場面もあった。(亜州リサーチ編集部)


「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は2.0%高と他の指数をアウトパフォームしている(構成30のうち上昇27)。同指数は1月、月間で20%下げていた。個別では、電子書籍ストアの閲文集団(772/HK)が7.5%高、電子商取引(Eコマース)事業の東方甄選HD(1797/HK)が6.7%高、動画配信プラットフォーム大手のビリビリ(9626/HK)が5.3%高と上げが目立っている。


カジノ関連も高い。新濠国際発展(200/HK)が6.9%、銀河娯楽集団(27/HK)が5.9%、美高梅中国HD(2282/HK)が5.7%、永利澳門(1128/HK)と金沙中国(1928/HK)がそろって4.1%ずつ上昇した。業績の改善期待が強まっている。マカオ政府は1日、今年1月の域内カジノ売上高が前年同月比67.0%増の193億3700万パタカ(約3520億円)に伸びたと報告した。13カ月連続のプラス成長を達成したと説明している。


酒造やレストランチェーンの飲食関連もしっかり。華潤ビールHD(291/HK)が4.4%高、百威亜太HD(1876/HK)が3.1%高、青島ビール(168/HK)が2.1%高、海底撈国際HD(6862/HK)が4.6%高、九毛九国際HD(9922/HK)が3.0%高で取引を終えた。


半面、中国不動産セクターはさえない。広州富力地産(2777/HK)が3.9%、旭輝(884/HK)が3.6%、中国海外宏洋集団(81/HK)が3.3%、深センHD(604/HK)が1.8%ずつ下落した。


一方、本土市場は4日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.64%安の2770.74ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。エネルギー株、素材株、公益株、金融株、運輸株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。消費関連株、軍事関連株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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