JR札幌駅南口の西武跡再開発、札幌市が本組合移行を認可 32階建て複合ビルへ
2024年1月29日 16:23
札幌市のJR札幌駅南口で再開発を計画している札幌駅南口北4西3地区市街地再開発準備組合の本組合移行が、秋元克広札幌市長から認可された。事業協力者として計画に参画している平和不動産が明らかにしたもので、準備組合は家電量販店大手のヨドバシホールディングスが代表者を務めていた。商業とオフィスなどの高層複合施設に2024年度着工し、2028年度の完成を目指す。
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施設は、北5条・手稲通と札幌駅前通が交差する南口駅前広場前約1.1ヘクタールの敷地に整備される。建物は地下7階、地上32階建て延べ約20万3,000平方メートルで、高さ165メートル。地下に駐車場、低層階に商業施設、中高層階にオフィス、宿泊滞在施設が入る。商業施設としてはヨドバシカメラなどが出店するとみられている。
商業施設の整備で札幌駅周辺のにぎわい形成に貢献するとともに、高機能オフィスで札幌市のビジネスを先導し、働き方改革やビジネス交流を支えることが狙い。市営地下鉄南北線のさっぽろ駅改修工事と一体で整備することにより、さっぽろ駅の機能強化、地下歩行者ネットワークの充実を図って札幌駅周辺の利便性と回遊性を高める。
地権者らが2019年度に準備組合を設立し、2021年度に都市計画決定されていた。2024年度中に権利変換計画の認可を受けたうえで、建設工事に入る予定。認可された札幌駅南口北4西3地区市街地再開発組合には、平和不動産、ダイビルなどが組合員として参加する。
札幌駅南口北4西3地区は、2009年に閉店した百貨店の西武札幌店跡を含む。札幌駅南口駅前広場正面の一等地だけに、地域のにぎわいを増し、道都の新たなシンボルとなる施設整備が求められていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)