【映画で学ぶ英語】『アクアマン/失われた王国』、気候変動に関連する英語表現
2024年1月27日 17:22
1月12日に公開された『アクアマン/失われた王国』は、DCコミックスのアクアマンを主人公にして実写化したスーパーヒーロー映画。2018年に公開された『アクアマン』の続編となり、監督は前作に引き続きオーストラリア出身のジェームズ・ワンが務めた。
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ワン監督は、2023年に製作を務めた『M3GAN ミーガン』でも見られるように、注目を集める社会問題を物語に取り込むのが巧みだ。『アクアマン/失われた王国』では気候変動が物語の鍵となっている。
そこで今回は、この映画に出てくる気候変動関連の英語をまとめてみた。
■映画『アクアマン/失われた王国』のあらすじ
アーサー・カリー/アクアマンが海底王国アトランティスの王となってから4年。アーサーは愛妻メラとの間に男の子を授かって、地上と海底の生活を両立させている。
一方、前作で父が命を落としたのはアクアマンのせいだと逆恨みするデイビッド・ケイン/ブラックマンタは、新たな力を得るためアトランティスの遺物を探している。
デイビッドに協力する海洋生物学者スティーブン・シンはある日、南氷洋の氷の下で巨大な洞窟を発見した。そこは、かつて初代アトランティス王アトランに敵対したため氷で封印された王国ネクラスの遺跡だったのだ。
デイビットが遺跡でブラック・トライデントを手に取ると、ネクラス王コーダックスの幻影が現れた。コーダックスは、自分を氷の牢獄から解放してくれたら、デイビッドにアトランティスを破壊する力を与える、と約束するのだった。
■今回のダイアログ
なぜ失われた王国を見つけることができたのかといぶかるデイビッドに、それは地球温暖化で氷が溶けたからだとスティーブンは説明する。
David Kane: How is this place even possible?
Stephen Shin: This was all probably solid ice until we started heating the planet.
David Kane: Well, thank God for global warming, am I right?
Stephen Shin: Uh, yeah, that's not exactly a good thing.
デイビッド:どうしてこの場所があるのだ?
スティーブン:多分ここは、人類が地球の温度を上げるまでは、カチカチの氷だっただろう。
デイビッド:地球温暖化のおかげってことか?
スティーブン:まあ、良いことではないけどね。
■表現解説
「地球温暖化」は、英語で”global warming”という。
気温上昇に関連するニュースでは、気候変動が引き合いに出されることが多いが、「気候変動」を英語にすると”climate change”だ。今回の映画では、劇中のニュースの中で次のような形で使われている。
We're witnessing unprecedented weather events across the globe, and meteorologists are at a loss to explain this rapid change in climate.
- 私たちは世界中で前例のない気象現象を目撃しており、気象学者たちはこの急激な気候変動を説明するのに途方に暮れている。
”Unprecedented”は「洗礼のない、前代未聞の」といった意味の形容詞。”Across the globe”は「世界中で」を表すひとつの言い方として覚えておきたい。”At a loss”はここでは「困っている」という意味で使われている。
映画では同じニュースの場面で、地球温暖化によるものとされる異常現象の単語がいくつか出てくる。”Wildfire”は「山火事」、”heatwaves”は「熱波」、”droughts”は「干ばつ」、”torrential rain”は「集中豪雨」、”flooding”は「洪水」を意味する。
地球温暖化の原因とされるのが「温室効果ガス」で、英語では”greenhouse gas(es)”という。今回の映画では、物語の鍵となる幻の金属が放出・排出する(emit)ことにされている。映画の前半で、ニコール・キッドマン演じるアトランナ王女のセリフで使われている言葉なので、聞き逃さないようにしよう。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る)