NYの視点:市場関係者の過半数は4月会合でのマイナス金利政策解除を予想

2024年1月22日 07:31

*07:31JST NYの視点:市場関係者の過半数は4月会合でのマイナス金利政策解除を予想
ブルームバーグがエコノミスト51人を対象に1月10-15日に実施した調査によると、日本銀行がマイナス金利を解除する時期は、4月開催の金融政策決定会合になるとの予想が過半数を占めた。今回の調査では1月会合でのマイナス金利解除を予想するエコノミストはいなかったもよう。ブルームバーグの調査ではエコノミスト(51人)の59%が4月会合でのマイナス金利解除を予想している。また、今年7月会合までにマイナス金利の解除を予想しているエコノミストは85%となっている。ブルームバーグは、エコノミストの過半数が4月解除を予想している理由について、「日本銀行は今年の賃上げ状況を春闘の結果などで確認する必要があるとみている」と指摘している。


市場参加者の間では、今年の春闘での賃上げ率は昨年並みかそれを上回る結果になると予想されているもよう。連合によると、昨年の春闘でのベアと定期昇給を合わせた賃上げ率は平均3.58%と30年ぶりの水準。今年については物価動向を考慮すると5%超の賃上げ率でもおかしくないとの意見があるが、市場参加者の多くはそこまでの賃金上昇は期待できないと考えているようだ。一部の市場参加者は「今後は業種別・企業別で賃金上昇率にかなりの違いが生じてくる」と予想している。過度な賃上げは物価高の要因となりうるが、「全産業で考えた場合、2%の物価目標を大幅に超えるような賃金上昇につながる可能性は低い」との見方も出ており、2024年度における賃金上昇率が市場予想を上回ったとしても、日本銀行がマイナス金利政策の解除以上の金融引き締め(利上げや国債買い入れ額の大幅な縮小など)に動くことはないとみられる。《CS》

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