国内海運大手3社、紅海での運航停止へ

2024年1月19日 16:37

 日本郵船、商船三井、川崎汽船の国内海運大手3社は12日までに紅海での船舶運航を停止したと報じられている。イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海で船舶への攻撃を繰り返していることの影響。日本郵船は12日から紅海での船舶運航を中断、川崎汽船も12日から紅海での航行を停止、商船三井も紅海などへの船舶入港を見送っているという。各社とも安全な海域での待機やアフリカ南端の喜望峰経由を含めたルート変更などが検討されているようだ(Bloomberg)。 紅海は海運の要衝だが情勢が緊迫化。米英軍がフーシ派の軍事拠点を空爆した後もフーシ派による船舶等への攻撃は続いており、米国が再び空爆を実施する事態となっている。この影響でコンテナ船の運賃が上昇し、欧州の自動車工場が一時的に生産を停止するなど物流に混乱が生じている。 世界の海運大手2社の一つであるAPモラー・マースクのビンセント・クラーク最CEOは17日、スイス・ダボスで開催されている世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)のパネル討論会で、「恐らく少なくとも数カ月はサプライチェーンの混乱が続くだろう」と述べた。また、DHLグループのトビアス・マイヤーCEOも、アフリカ南端経由の航路への変更でコンテナ輸送能力のバランスが悪くなっていると説明。その結果、2週間程度で物資不足が発生し、特にアジアが打撃を受ける可能性があると言及している(Bloomberg)。

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