韓国で犬肉の製造・販売を禁ずる法案が可決

2024年1月15日 17:49

韓国の国会が 9 日、「犬食禁止特別法」を可決した(AP News の記事ハンギョレの記事The Korea Times の記事FOODBEAST の記事)。

韓国ではオリンピックやワールドカップなどのたびに犬食をめぐる論争が起き、伝統食文化なのか動物虐待なのか意見の対立が続いていたが、最近では犬肉を食べる意向がないと答える国民が 93.4% に上るなど、事実上終了に向かっていたという。それでも韓国国内には 1,156 か所の飼育場で 520,000 頭の肉用犬が飼育され、1,666 件のレストランで年に 388,000 頭が売られているとのことで、肉用犬を飼育する農家からは強い反対が出ていたとのこと。

採決が行われた本会議には国会議員 298 人のうち 210 人が出席し、賛成 208、棄権 2 で可決。今後は閣議の承認を経てユン・ソクヨル大統領が署名することで成立する。ユン大統領は犬食禁止を公約としており、可決を称賛するコメントを出していることから成立の可能性が高い。

法律が施行されると食用目的の犬の屠畜は 3 年以下の懲役または 3,000 万ウォン以下の罰金、食用目的での犬の飼育・繁殖・流通・販売は 2 年以下の懲役または 2,000 万ウォン以下の罰金となる。ただし、後者の罰則は法案公布から 3 年経過後に施行するよう猶予期間が設けられているそうだ。なお、犬肉を食べること自体への罰則は設けられていないとのことだ。 

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