22日の香港市場概況:ハンセン1.7%安で3日ぶり反落、ゲーム株急落でテック指数4.4安
2023年12月22日 18:00
*18:00JST 22日の香港市場概況:ハンセン1.7%安で3日ぶり反落、ゲーム株急落でテック指数4.4安
22日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比280.72ポイント(1.69%)安の16340.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が130.92ポイント(2.33%)安の5488.99ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は1411億6330万香港ドルに拡大している(21日は695億6660万香港ドル)。
投資家心理が冷やされる流れ。中国のネット締め付けが警戒された。国家新聞出版署は22日、「オンラインゲーム管理弁法」の草案を発表。ゲームの支出や利用時間の拡大を規制し、ユーザーの過剰消費を誘発することを禁止するという。昨夜の米株高などを手がかりに指数は高く推移していたが、前引け近くからマイナスに転じ、後場に入り下げ幅を広げた。なお、香港市場は25〜26日がクリスマス休暇による休場となる。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、オンラインゲームを展開する網易(9999/HK)が24.6%安、騰訊HD(700/HK)が12.3%安と下げが目立った。業界関係者は上述した弁法について、現時点で草案の段階だが、実際に実施された場合にはオンラインゲーム会社へのインパクトが大きく、収益力に影響を及ぼすとみている。指数関連以外のゲーム銘柄も軒並み急落。ハンセン科技(テック)指数は4.4%下げた。
中国不動産セクターも安い。中国奥園集団(3883/HK)が8.3%、世茂集団HD(813/HK)が6.7%、広州富力地産(2777/HK)が5.2%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.7%ずつ下落した。
自動車セクターの一角も売られる。中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が16.9%安、五菱汽車集団HD(305/HK)が3.9%安、小鵬汽車(9868/HK)が2.3%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が2.1%安で引けた。
半面、海運セクターは高い。東方海外(316/HK)が4.0%、海豊国際HD(1308/HK)と太平洋航運集団(2343/HK)がそろって2.3%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.7%ずつ上昇した。運賃上昇の思惑が続く。スエズ運河に通じる紅海を運航する商業船に対し、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が攻撃を続けていることを受け、各海運大手に紅海を迂回する動きが広がっている。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.14%安の2914.78ポイントで取引を終了した。ゲーム関連株が急落。ハイテク株、不動産株、消費関連株、公益株、証券株なども売られた。半面、エネルギー関連株は高い。素材株、インフラ関連株、海運株、銀行株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》