22日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で反落、ゲーム関連急落

2023年12月22日 17:05

*17:05JST 22日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で反落、ゲーム関連急落
22日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比3.94ポイント(0.14%)安の2914.78ポイントと反落した。


投資家の慎重スタンスが強まる流れ。中国のネット締め付けや、米中対立の激化などが嫌気されている。ネット締め付けに関しては、オンラインゲームの管理を強化する方針が伝わっている。国家新聞出版署は22日、「オンラインゲーム管理弁法」の草案を発表。ゲームの支出や利用時間の拡大を規制し、ユーザーの過剰消費を誘発することを禁止するという。米中関係を巡っては、米メディアが21日、電気自動車(EV)を含む一部の中国製品に対し、米バイデン政権が関税の引き上げを検討しているもよう――と報じた。ほか、米商務省は21日、安全保障上のリスクを減らすため、旧世代半導体を巡り中国からの調達を調査すると発表している。他方、中国商務部は21日、EV用モーター製造などに欠かせないレアアースの関連技術について、輸出規制を強化すると発表した。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、ゲーム関連が急落。吉比特(603444/SH)や中文天地出版伝媒(600373/SH)、浙江数字文化集団(600633/SH)などがそろってストップ(10.0%)安で引けた。業界関係者は上述した弁法について、現時点で草案の段階だが、実際に実施された場合にはオンラインゲーム会社へのインパクトが大きく、収益力に影響を及ぼすとみている。


ハイテク株もさえない。インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が4.0%、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が1.7%、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が1.2%、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が1.1%ずつ下落した。不動産株、消費関連株、公益株、証券株なども売られている。


半面、エネルギー関連株はしっかり。エン鉱能源(600188/SH)が2.5%、中国石油化工(600028/SH)が2.1%、中国神華能源(601088/SH)が2.0%、中国海洋石油(600938/SH)が1.1%ずつ上昇した。素材株、インフラ関連株、海運株、銀行株も買われている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.02ポイント(0.01%)高の225.22ポイント、深センB株指数が3.36ポイント(0.32%)高の1048.92ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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