AIの利用用途、「翻訳作業」が最多 将来は相棒に 博報堂DY調べ
2023年12月15日 16:40
博報堂DYホールディングス(東京都港区)は11日、15~69歳の生活者を対象に行った「AIと暮らす未来の生活調査」の結果を発表した。生成AI関連サービスを月1回以上利用しているのは推定611万人。利用用途としては「翻訳作業」(46.3%)が多いと分かった。
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調査は10月、全国15歳~69歳の男女を対象にインターネットで行い、有効回答数は2400人。生成AI関連サービスの認知層は全体の28.7%で、推定2201万人。月1回利用している割合は8%で、推定611万人となった。利用者層の平均年齢は38.8歳で、10~30代の男性の比率が高い。
利用用途で最も多いのが「翻訳作業」(46.3%)。「情報収集・処理・まとめ」(43.3%)、「エンターテイメント・暇つぶし」(41.1%)と続いた。アイデア出しやブレインストーミング、対話での情報検索のほか、話し相手や相談などの利用用途も多く見られた。
仕事と学業の利用率を聞いたところ、プライベートでの利用が100%と答えた人が41.2%で、プライベートの利用が75%と答えた人が17.3%となり、合計で過半を超えた。仕事や学業よりも、プライベートでの利用が進んでいるようだ。
AIを現在どの様な存在に例えられるかという問いには、「面倒なことを処理する作業員」(61.6 %)や、「自分向けのおすすめや疑問を解決してくれるアドバイザー」(61.1%)との回答が多かった。
一方で将来的にどんな存在になってほしいかと問うと、それらに加えて「一緒に目標を達成する相棒」「安心できる家族」「自分を強めてくれる自分の一部分」との回答も目立った。今後はより親しい存在になることを期待されていることがうかがえる。
尚、AI関連サービスの利用経験者に、有料で利用しているか聞いたところ、有料で利用したことがある割合は21.7%だった。年間の利用額では「動画作成」が、年間平均4万5,614円で最も多かった。業務効率化や画像の作成も3万円台で利用額が大きい。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)