12日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で3日続伸、不動産と銀行に買い

2023年12月12日 16:50

*16:50JST 12日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で3日続伸、不動産と銀行に買い
12日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比12.00ポイント(0.40%)高の3003.44ポイントと3日続伸した。


前日までの好地合いを継ぐ流れ。当局の相場テコ入れ期待が続いている。「国家隊」と呼ばれる政府系ファンド、中国国新控股有限責任公司は今月に入り、ハイテク系中央企業で構成されるインデックスファンドを連日で買い増してきた。また、主要企業が相次ぎ自社株買いや大株主による買い増しを発表している。


ただ、指数は安く推移する場面もみられた。様子見ムードが漂っている。中国では今週15日、11月の重要経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が公表される予定だ。また、翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は、11日に開幕したもよう。12日に終了する見通しだ。結果を見極めたいとするスタンスも強まっている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。保利房地産(600048/SH)が7.6%高、信達地産(600657/SH)が4.2%高、華遠地産(600743/SH)が3.1%高、新城控股集団(601155/SH)が2.8%高で引けた。


銀行株もしっかり。中国農業銀行(601288/SH)が2.0%、交通銀行(601328/SH)が1.7%、中国銀行(601988/SH)が1.5%、中国工商銀行(601398/SH)が1.3%ずつ上昇した。消費関連株、公益株、エネルギー株、メディア・娯楽株、運輸株、インフラ関連株なども買われている。


半面、医薬株の一角は安い。上海復星医薬集団(600196/SH)が2.3%、薬明康徳(603259/SH)が1.8%、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が1.6%ずつ下落した。素材株、証券株も売られている。


外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.45ポイント(0.20%)安の229.37ポイント、深センB株指数が4.97ポイント(0.46%)高の1083.20ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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