24日の香港市場概況:ハンセン2.0%安で3日ぶり反落、決算発表の周大福11%下落

2023年11月24日 18:26

*18:26JST 24日の香港市場概況:ハンセン2.0%安で3日ぶり反落、決算発表の周大福11%下落
24日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比351.42ポイント(1.96%)安の17559.42ポイントと3日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も129.86ポイント(2.10%)安の6041.15ポイントと反落した。売買代金は881億4900万香港ドルに縮小している(23日は977億4200万香港ドル)。


中国経済の先行き不安が改めて意識される流れ。「影の銀行(シャドーバンキング)」の債務問題が再浮上している。民営のノンバンク系資産運用会社で、資金繰り難に直面する中植企業集団有限公司は22日、投資家に対して謝罪文を発表し、一部の商品で実質的な契約不履行が発生したことを明らかにした。また、前日に買い材料視された不動産支援策に関し、「早期に実行されるかは不透明」との見方が一部で流れたことも嫌気されている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄は、ほぼ全面安(構成80のうち下落79)。個別では、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が10.8%安、自動車ディーラー中国大手の中升集団HD(881/HK)が6.7%安、新エネルギー自動車(NEV)大手の比亜迪(1211/HK)が5.5%安と下げが目立った。周大福は昨日引け後、中間業績の36%増益と中間配当の引き上げを発表したが、これを好感する買いはみられていない。


「ニューエコノミー」関連銘柄も急落。ハンセン科技(テック)指数は2.2%安で、構成する30銘柄は全て下げた。電子書籍ストアを運営する閲文集団(772/HK)が5.3%安、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来汽車(9866/HK)とデータセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)がそろって4.6%安で取引を終えている。


レストランチェーンや酒造など飲食関連もさえない。九毛九国際HD(9922/HK)が2.7%安、海底撈国際HD(6862/HK)が2.2%安、百勝中国HD(9987/HK)が2.1%安、華潤ビールHD(291/HK)が4.3%安、青島ビール(168/HK)が2.5%安で引けた。


中国不動産セクターも売られる。世茂集団HD(813/HK)が11.5%安、碧桂園HD(2007/HK)が7.6%安、華潤置地(1109/HK)が2.9%安、中国奥園集団(3883/HK)が2.5%安と値を下げている。前日は、業界支援策の期待感で軒並み急伸していた。


一方、本土市場は「売り」から「中立」格上げは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%安の3040.97ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、証券株、素材株、インフラ関連株、公益株、酒造株、軍事関連株、メディア・娯楽株なども売られた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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