15日の香港市場概況:ハンセン3.9%高で大幅反発、節目の18000pt回復
2023年11月15日 18:00
*18:00JST 15日の香港市場概況:ハンセン3.9%高で大幅反発、節目の18000pt回復
15日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比682.14ポイント(3.92%)高の18079.00ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が239.68ポイント(4.02%)高の6204.22ポイントとそろって急反発した。ハンセン指数は終値で10月12日以来、約1カ月ぶりに節目の18000ポイントを回復している。売買代金は1349億4900万香港ドルに拡大した(14日は767億8000万香港ドル)。
前日の米株高と中国の政策期待が支え。ハンセン指数は引けにかけてじり高の展開となった。米国では10月の物価上昇率が市場予想以下にとどまり、追加利上げ観測が後退。中国では、中国人民銀行(中央銀行)が不動産市場の支援策として、少なくとも1兆人民元(約20兆7000億円)の低金利資金を保障性住宅の建設などに投入する方針――などと伝わった。さらに人民銀が15日朝に実施した「中期流動性ファシリティ(MLF)」では、金利は前月と同水準に据え置かれたものの、資金供給規模が市場予想を上回った。(亜州リサーチ編集部)
一方、寄り付き後に発表された中国の経済指標は強弱まちまち。10月の小売売上高と鉱工業生産が市場予想を上回る伸びとなったものの、1〜10月の固定資産投資は予想以下の伸び。不動産開発投資や不動産販売額もマイナス成長が続いた。このほか、米サンフランシスコで15日(日本時間16日未明)、米中首脳会談が開かれる予定。その結果に注目が集まっている。
ハンセン指数の構成銘柄は全面高。中でも、米国を主力市場とする創科実業(669/HK)が10.5%高と上げが目立った。ほか信義光能HD(968/HK)が7.5%高、舜宇光学科技(2382/HK)が6.6%高、龍湖集団HD(960/HK)が5.8%高で取引を終えた。
他の個別銘柄では、本日決算を控えた小鵬汽車(9868/HK)が7.6%高、京東集団(9618/HK)が6.4%高、騰訊HD(700/HK)が4.8%高となっている。
セクター別では、政策期待で本土系不動産が高い。前出の龍湖集団のほか、融創中国HD(1918/HK)が11.1%高、碧桂園HD(2007/HK)が6.8%高、世茂房地産HD(813/HK)が6.7%高、中国恒大集団(3333/HK)が5.7%高で引けた。
半面、北京首都国際機場(694/HK)が5.2%下落。MSCI中国指数からの除外発表が嫌気された。
本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.55%高の3072.83ポイントで取引を終了した。鉄鋼株が高い。ほか非鉄金属株、自動車株、エネルギー株、金融株、家電株など幅広く買われた。半面、メディア株、国防関連が売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》