16日の香港市場概況:ハンセン1.0%安で続落、テック指数は1.8%下落

2023年10月16日 18:04

*18:04JST 16日の香港市場概況:ハンセン1.0%安で続落、テック指数は1.8%下落
週明け16日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比173.09ポイント(0.97%)安の17640.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が66.06ポイント(1.08%)安の6049.82ポイントとそろって続落した。売買代金は737億9110万香港ドルに縮小している(13日は841億9540万香港ドル)。


内外環境の不透明感が重しとなる流れ。中国経済成長の鈍化懸念に加え、米金利の高止まりや中東情勢の緊迫化などがリスク回避姿勢を強めさせた。先週公表された中国指標では、9月の物価統計と金融統計が下振れし、貿易統計で輸出入の縮小傾向が続いている。米国では、米ミシガン大学が13日発表した1年先の期待インフレ率は前月から上昇し、5カ月ぶりの高水準に達した。インフレの長期化が不安視される中、米連邦準備理事会(FRB)は引き締めを長期化させるとの観測もくすぶっている。指数は大引にかけて下げ幅を広げた。(亜州リサーチ編集部)


「ニューエコノミー」銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.8%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成銘柄30のうち下落28)。個別では、短文投稿サイト運営の微博(9898/HK)が5.2%安、新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が4.8%安、半導体ファウンドリー中国大手の華虹半導体(1347/HK)が3.8%安と下げが目立っている。


中国不動産セクターも安い。旭輝(884/HK)が6.3%、中国奥園集団(3883/HK)が5.9%、合景泰富地産(1813/HK)が5.2%、中国恒大集団(3333/HK)が5.1%ずつ下落した。


食品飲料や家電、小売の中国消費セクターも急落。康師傅HD(322/HK)が4.9%安、中国旺旺HD(151/HK)が4.2%安、海信家電集団(921/HK)が3.2%安、TCL電子HD(1070/HK)が2.7%安、高キン零售(6808/HK)が4.4%安、中国旅遊集団中免(1880/HK)が3.7%安で引けた。


マカオのカジノ銘柄もさえない。金沙中国(1928/HK)と新濠国際発展(200/HK)、銀河娯楽集団(27/HK)がそろって3.0%安、永利澳門(1128/HK)が2.4%安と値を下げた。


半面、天然ガスや石炭のエネルギー関連銘柄はしっかり。華潤燃気HD(1193/HK)が1.8%、港華智慧能源(1083/HK)が1.7%、新奥能源HD(2688/HK)が1.5%、エン鉱能源集団(1171/HK)が1.7%、中国中煤能源(1898/HK)が1.4%ずつ上昇した。


一方、本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.46%安の3073.81ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。食品・酒造株、不動産株、医薬株、素材株、メディア・娯楽株、金融株の一角なども売られた。半面、エネルギー関連株は高い。公益株、自動車株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

関連記事

最新記事