西日暮里駅前の再開発、商業と住宅の複合施設整備へ 東急不動産が参加
2023年10月16日 16:23
東京都の西日暮里駅前地区で第一種市街地再開発事業を計画している再開発準備組合は、参加組合員予定者に東急不動産を選定した。2024年度中に本組合に移行し、商業棟と住宅棟からなる複合施設(荒川区西日暮里)を整備、地域のにぎわいを高める街の拠点とする。
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計画中の再開発区域はJR東日本、東京メトロ、都営日暮里・舎人ライナーの西日暮里駅に囲まれた約2万3,000平方メートル。商業棟は11階建て程度で、延べ床面積約5万平方メートル、住宅棟は47階程度の超高層建築物とし、延べ床面積約11万平方メートルを想定。JR西日暮里駅とはデッキで接続する。
入居する施設は店舗、住宅のほか、オフィス、文化交流施設、保育施設、コンベンション施設(ホール)、駐車場など。商業棟前には周辺住民の憩いの場所や大規模災害時の避難場所となる広場が設けられるほか、商業棟屋上を緑化して庭園にする予定。2024年度に本組合へ移行したあと、権利変換計画の認可、既存建築物の解体工事を進め、2030年度の着工を目指している。
計画地は3駅が密集し、JR東日本の山手線、京浜東北線、東京メトロの千代田線、都営日暮里・舎人ライナーの4路線が通る交通結節点。成田空港へ直接アクセスでき、外国人観光客に人気の谷根千エリアが徒歩圏内にあるため、訪日外国人観光客の来訪が見込める。しかし、計画地とその周辺は広場や緑が不足しているうえ、老朽化した建物が多く、防災面で課題を抱えている。
複合施設の整備はこれらの課題を解決し、新たに地域のランドマークとなって駅前のにぎわいをさらに高めることを目指している。東急不動産はグループで幅広い事業実績を持つことなどから、参加組合員予定者に選ばれた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)