違法改造車の取締り強化が必要
2023年10月9日 16:17
●渋谷で違法改造のアメ車が事故
10月8日、渋谷の交差点で違法改造のアメ車が歩道に突っ込み、7人の重軽傷者が出た。この車は、1時間前から同所で危険運転をしていたらしい。
【こちらも】こんな車に近づくな
犯人は20代にもなって、土浦からわざわざ都心部にまで遠征しに来て、知的レベルの低さと、未熟な運転技量レベル等、無様な実態を曝した訳だ。
●違法改造の影響が大きい
防犯カメラに残った画像でも、明らかに違法改造の影響が見て取れる。
馬鹿な改造(=改悪)の結果、左カーブで車輪が路面を捉えられていない。
一般的なファミリーカーであっても、きちんと整備された車なら、あの程度の(~とは言っても、本来出す必要の無いスピードだが~)速度で、運転を誤って歩道に突っ込む様な事故を起こす筈は無い。
去年10月に渋谷で撮影された「渋谷ジャック」と呼ばれる、違法改造車で我が物顔に走り回る画像では、今回の車両よりももっと酷い改造車が写されている。
「ぎっこんばったん」しながら、他人に多大の迷惑をかけて都心を走って、何が嬉しいのだ。
「私は知能レベルが極端に低く、常識も持ち合わせていない欠陥人間です」と宣伝して歩いているのと何等変わりは無い。
●違法改造車の運動性能は確実に低下する
本来は、ノーマルの車ですら、まともに運転できない運転技量レベルの輩が、安全性からどんどん離れて行く様な改造(=改悪)を重ねた車両で、まともに走れる筈は無い。
『こんな車に近づくな』(2023年5月18日付)では、極端な「ハの字」にしたタイヤで公道を走る違法改造車を例示した。あんな馬鹿な改造をしたにしても、タイヤは車体からはみ出して、タイヤの接地面も路面をグリップしていないが、少なくとも車幅は広くなって、安定する方向だし、重心位置は低くて、今回の渋谷の「車高を上げたアメ車」より、少しはマシだった。
但し、馬鹿さ加減は「目糞鼻糞を笑う」のレベル差だが~。
●ファスト&ラウド(原題:Fast N' Loud)
ディスカバリーチャンネルで、ホットロッドショップの「ガス・モンキー」が、旧車を改造する番組がある。
日本では「道路運送車両法」の関係から、この番組に見られる様な改造は不可能だが、米国では可能だ。
しかし一見無茶な改造ではあるが、安全性と操縦性の確保は、きちんとなされている。
より厳しい筈の日本国内で、渋谷に集まる連中の、あんな低レベルの違法改造車が、公道を走れること自体が問題だ。
●警察はもっと頑張れ
パトカーが事故の起こり難い、比較的交通事情が良好な場所で、軽微な違反の原付バイクを捕まえたりしている。
見通しの良い一旦停止標識が設けられた場所で、スピードは極端に落としたが、一瞬の完全停止を怠っただけの車両を待伏せるみたいな、重大事故には縁遠い、車両に対する「お気楽な」取締をする暇があるなら、違法改造車の重点取締を行うべきであろう。
「渋谷ジャック」で検索した画像の中には、違法改造車が「ぎっこんばったん」やっている場面で、パトカーがすれ違っているのに、何等のアクションも取ろうとしていない。
●違反切符で運行差し止めて稼げ
危険な運転をする車両はその場で摘発して、「違法改造車を適法に戻す整備」をするまで使用禁止にし、一般に危険が及ぶのを回避すべきだ。
そうすれば、事件処理後に不法改造部分を元に戻す作業で、まともな整備工場にも恩恵が及ぶだろう。
勿論、違法改造を行った整備工場を併せて摘発する必要がある。不法改造を請け負う業者は、共犯者なのだ。
警察はもっと頑張れ!(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る)