26日の香港市場概況:ハンセン1.5%安で続落、中国不動産セクターに売り
2023年9月26日 18:00
*18:00JST 26日の香港市場概況:ハンセン1.5%安で続落、中国不動産セクターに売り
26日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比262.39ポイント(1.48%)安の17466.90ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が99.48ポイント(1.62%)安の6030.77ポイントとそろって続落した。売買代金は824億6790万香港ドルとなっている(25日は742億6060万香港ドル)。
米金融引き締めの長期化が懸念される中、昨夜の米債券市場では、米10年債利回りの上昇が止まらず、約16年ぶりの高水準で推移した。欧州でも金利高は進み、独10年債利回りが約12年ぶりの高水準を記録している。中国の景気懸念もくすぶる状況。HSBCは最新リポートで、中国の2023年国内総生産(GDP)成長率見通しを5.3→4.9%に引き下げた。また、今週公表される中国指標の内容を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながっている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ガラス生産大手の信義玻璃HD(868/HK)が6.2%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.6%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が5.2%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が安い。中国奥園集団(3883/HK)が10.8%、中国恒大集団(3333/HK)が8.1%、合景泰富集団HD(1813/HK)と碧桂園HD(2007/HK)がそろって4.2%ずつ下落した。中国不動産デベロッパーの信用不安が継続。流動性危機に直面する中国恒大集団は25日、人民元建て社債の利払いが一部不能に陥ったと報告した。
中国自動車セクターもさえない。理想汽車(2015/HK)が4.7%安、比亜迪(1211/HK)が3.5%安、小鵬汽車(9868/HK)が3.2%安、吉利汽車(175/HK)が1.8%安で引けた。
半面、医薬セクターは物色される。翰森製薬集団(3692/HK)が3.0%、緑葉製薬集団(2186/HK)が2.9%、永泰生物製薬(6978/HK)が1.8%、華潤医薬集団(3320/HK)が1.4%ずつ上昇した。
一方、本土市場も続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.43%安の3102.27ポイントで取引を終了した。通信株が安い。消費関連株、素材株、医薬品株、エネルギー株、銀行株、インフラ建設関連株、軍事関連株なども売られた。半面、ITハイテク株の一角は高い。不動産株、証券株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》