NYの視点:【今週の注目イベント】米CPI、PPI、小売売上高、ECB定例理事会、英雇用関連指標、中国人民銀、など

2023年9月11日 07:39

*07:39JST NYの視点:【今週の注目イベント】米CPI、PPI、小売売上高、ECB定例理事会、英雇用関連指標、中国人民銀、など
今週は、欧州中央銀行(ECB)が14日に定例理事会開催を予定しており注目となる。最近の域内経済の低迷で市場の平均予想で政策金利の据え置きが予想されているが、ハト派的な利上げかタカ派的な利上げ見送りとなるか、追加利上げを巡り見解が拮抗している。ECBは理事会に先立ち11日に最新の経済見通しを発表する予定で、欧州経済が一段と悪化したことが指摘される見通しで、さらなるユーロ売り圧力になる可能性もある。

そのほか英中銀が注視している英国雇用関連指標にも注目。賃金の伸びが高止まりする一方で、雇用の伸びが減少した場合、中銀の判断を困難にする。また、中国人民銀はMLFの金利引き下げが予想されておりリスク選好の動きを支援する可能性がある。

米国では8月消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)、また、景気動向を確認するために8月の小売り売上高の結果に注目が集まる。CPIは9月会合より、見通しや11月会合に影響するとの見方もある。FRBが特に注視している変動の激しい食品やエネルギーを除いたコアCPIは前年比で4カ月連続で伸びが鈍化し21年10月来で最低の伸びとなる見込み。また、小売り売上高も7月から伸びが大幅に鈍化する予想となっている。最新の地区連銀経済報告(ベージュブック)で示された通り、物価や景気の鈍化傾向が裏付けられると見通し。もし、予想通りの結果となった場合、9月の利上げ見送り観測を正当化しドルの上値を抑制することになる。


■今週の主な注目イベント

●米国
13日:8月消費者物価指数(CPI)
14日:8月小売売上高速報、8月生産者物価指数(PPI)、7月企業在庫、UAWストの可能性
15日:8月輸入物価指数、9月ニューヨーク連銀製造業景気指数、8月鉱工業生産・設備稼働率、9月ミシガン大消費者信頼感指数

●中国
15日:小売売上高、鉱工業生産

●英
11日:英中銀、チーフエコノミスト、ピル氏が講演
12日:失業率、失業保険申請件数
13日:鉱工業生産

●欧州
11日ECB経済見通し発表
12日:独ZEW調査
13日:ユーロ圏鉱工業生産
14日:ECB定例理事会

●日本
11日:M2
13日:PPI
14日:機械受注、鉱工業生産《CS》

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