6日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で反発、不動産株に買い

2023年9月6日 16:56

*16:56JST 6日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で反発、不動産株に買い
6日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比3.71ポイント(0.12%)高の3158.08ポイントと反発した。


中国の景気支援スタンスが相場を支える流れ。巨額債務の問題を抱える不動産業界に対し、支援策が強化されると期待されている。中国政府系メディアの証券時報は6日付の論評記事で、不動産購入規制や住宅ローン規制など各都市で実施されている政策は、すでに現状に適していないと指摘。一線都市以外の地域では、各地の状況に応じてこうした規制を早急に廃止することも可能と伝えている。それより先、北京市、上海市の当局は1日、広東省の広州市、深セン市などに続き、住宅ローン規制の緩和を発表。「認房不認貸」制度の導入を明らかにしている。「認房不認貸」とは、過去に住宅ローンを組んでいた場合でも、現時点で自分名義の不動産を持っていなければ、1軒目の住宅ローン頭金比率や優遇金利が適用される制度だ。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。新城控股集団(601155/SH)が4.7%高、金地集団(600383/SH)が3.7%高、信達地産(600657/SH)が2.3%高、保利地産(600048/SH)が2.0%高で引けた。


半導体株もしっかり。有研新材(600206/SH)が2.6%、杭州士蘭微電子(600460/SH)と上海貝嶺(600171/SH)がそろって2.1%、上海韋爾半導体(603501/SH)が1.4%ずつ上昇した。産業支援の動きを期待。中国政府は新たにファンドを設立し、半導体産業の「自強自立」を支援するなどと報じられた。外電が4日、消息筋情報として伝えたところによれば、3本目の「国家集成電路産業投資基金(大基金)」は約3000億人民元(約6兆円)の募集、運用を目指す。調達額は過去2本を上回る規模だ。そのほか、軍事関連株、自動車株、素材株、エネルギー株、銀行・保険株なども買われている。


半面、医薬品株はさえない。薬明康徳(603259/SH)が5.4%、津薬達仁堂集団(600329/SH)が2.4%、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が1.2%、健康元薬業集団(600380/SH)と天士力医薬集団(600535/SH)がそろって1.0%ずつ下落した。運輸株、公益株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.09ポイント(0.45%)高の241.19ポイント、深センB株指数が0.11ポイント(0.01%)高の1148.00ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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