政府、予防接種データベース構築へ
2023年9月6日 08:27
厚生労働省は2026年度をめどにワクチンの有効性と安全性を評価するためのデータベースを構築する方針を決めたそうだ。予防接種事務のデジタル化を進め、副反応疑いの報告や自治体がもつ接種の実施状況などを一元的に管理していくという(朝日新聞、NHK)。 ワクチンの接種に関しては、接種後に発熱などの副反応や、ごくまれに心筋炎や心膜炎など重い副反応が起きるケースもある。現在のワクチンの安全性評価は、医療機関からの副反応の疑いがある事例を報告する「副反応疑い報告制度」が存在する。この制度は、承認時には予想されなかったまれな副反応の発生リスクを調査するために使用されている。 ただし、リスクの評価に必要なワクチン接種の接種歴や有害事象に関する情報は、市町村や保険者などが個別に持っており、統合して分析するのが難しい状況にあったという。しかし、2022年12月に改正予防接種法が成立したことで、予防接種の実施状況や副反応疑い報告をデータベース化できるようになったことから、国や自治体などが保有する情報を結び付けて管理できる全国的なデータベースを作ることにしたとしている。