5日の香港市場概況:ハンセン2.1%安で反落、指数採用の国薬8.0%下落

2023年9月5日 18:00

*18:00JST 5日の香港市場概況:ハンセン2.1%安で反落、指数採用の国薬8.0%下落
5日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比387.25ポイント(2.06%)安の18456.91ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が136.69ポイント(2.09%)安の6396.76ポイントとそろって反落した。売買代金は1014億9890万香港ドルに縮小している(4日は1526億8750万香港ドル)。


売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は前日急伸し、約3週ぶりの高値水準を回復していた。中国の景気懸念も再燃。取引時間中に公表された8月の財新中国サービス業PMI(民間による)は7月の54.1から51.8に低下し、市場予想(53.5)を大幅に下回った。1日に発表された財新中国製造業PMIが上振れていただけに、投資家の失望を呼んでいる。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、薬品卸で中国最大手の国薬HD(1099/HK)が8.0%安、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が7.8%安、中国スマートフォン大手の小米集団(1810/HK)が6.6%安と下げが目立っている。国薬は、株価指数を算出するハンセン・インデックシズ(HSI)が四半期ごとの指数構成銘柄の定期見直しにより、5日付で指数銘柄に組み入れられた。携程集団が報告した4〜6月期決算は利益が9倍に急増したものの、これを好感する買いは限定されている。


セクター別では、香港や英国に拠点を置く金融が安い。東亜銀行(23/HK)が4.9%、AIAグループ(1299/HK)が3.5%、プルーデンシャル(2378/HK)が3.2%、スタンダード・チャータード(2888/HK)が2.8%、HSBC(5/HK)が1.9%ずつ下落した。


中国金融セクターも売られる。中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が3.0%安、招商銀行(3968/HK)が2.4%安、中国平安保険(2318/HK)と中国人寿保険(2628/HK)がそろって3.3%安、国聯証券(1456/HK)が3.4%安、広発証券(1776/HK)が2.3%安で引けた。


鉄鋼・建材セクターもさえない。鞍鋼(347/HK)と重慶鋼鉄(1053/HK)がそろって4.2%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.8%安、華潤水泥HD(1313/HK)が4.0%安、安徽海螺水泥(914/HK)が3.0%安で取引を終えた。


一方、本土市場は3日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.71%安の3154.37ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。金融株、通信株、インフラ関連株、消費関連株、素材株、運輸株、医薬品株なども売られた。半面、発電株は高い。エネルギー株、半導体株も買われた。

亜州リサーチ(株)《CS》

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