31日の中国本土市場概況:上海総合0.6%安で4日ぶり反落、不動産株に売り

2023年8月31日 17:06

*17:06JST 31日の中国本土市場概況:上海総合0.6%安で4日ぶり反落、不動産株に売り
31日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比17.26ポイント(0.55%)安の3119.88ポイントと4日ぶりに反落した。


中国の景気懸念が意識される流れ。寄り付き直後に公表された今年8月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は49.7となり、前月実績(49.3)と市場予想(49.2)を上回ったものの、景況判断境目の50を5カ月連続で割り込んだ。中国では、不動産デベロッパーや地方政府の債務問題が依然としてくすぶっている。当局は不動産業の支援策を相次ぎ投入しているほか、一部デベロッパーは債務再編や返済先送りなどを画策しているものの、予断は許さない状況だ。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の下げが目立つ。金地集団(600383/SH)が8.2%安、保利地産(600048/SH)が5.2%安、新城控股集団(601155/SH)と緑地HD(600606/SH)がそろって4.6%安で引けた。


消費関連株もさえない。酒造の青島ビール(600600/SH)が3.1%、小売の上海百聯集団(600827/SH)が2.3%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.2%、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.1%、自動車の広州汽車集団(601238/SH)が1.9%、食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が1.8%ずつ下落した。銀行株、素材株、エネルギー株、インフラ関連株、運輸株なども売られている。


半面、発電株の一角はしっかり。国電電力発展(600795/SH)が5.1%、華銀電力(600744/SH)が4.9%、中国核能電力(601985/SH)が1.6%ずつ上昇した。ハイテク株や保険株の一角も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が12.39ポイント(4.90%)安の240.33ポイント、深センB株指数が39.07ポイント(3.38%)安の1118.35ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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