日産、GT-R(四駆)じゃない“最強のFRセダン”、「スカG」NISMOバージョン限定発売

2023年8月20日 16:31

 日産自動車は、特別仕様モデル「スカイライン NISMO」、「スカイライン NISMO Limited」を発表した。「スカイライン NISMO」は1000台限定で9月上旬に発売、また、「スカイライン NISMO Limited」は100台限定で2024年夏に発売を予定している。

 スカイラインは歴代、グランドツーリングカーを標榜するGTの名称を冠したモデルをラインアップしてきたが、今回発表した「スカイライン NISMO」は、受け継がれるGTカーの資質に、NISMOならのレーシングテクノロジーを活かした空力とシャシー技術を融合させ、より速く、気持ちよく、安心して走れる究極のGTカーを目指して開発した。

 ハイパフォーマンスモデルとしてのロー&ワイドなスタンス、NISMO専用のエンジンチューニングが、「スカイラインGT」の走りを漂わせる。

 エンジンは、GT500レース用エンジンに携わった開発者が、同じ開発設備を使ってチューニングし、最高出力を298kW(405ps)から309kW(420ps)に向上させた。また、最大トルクも475Nm(48.4kgf・m) から550Nm(56.1kgf・m)へ向上させ、力強く伸びのある加速を実現した。

 ドライビングモード「STANDARD」では、日常域においても力強さと気持ちの良い加速の伸びを実現。「SPORT」「SPORT+モード」では、NISMO専用のAT変速スケジュールがエンジンの回転を高回転で維持し、レスポンスの良い走りを提供する。

 加えてトルクをしっかりと後輪で路面に伝えるため、リアタイヤの幅を20mm拡大し、前後のタイヤのグリップ力を高次元でバランスをとり、専用開発タイヤを採用した。また、リム幅を拡大し、剛性と軽量化を図ったNISMO専用エンケイ製19インチアルミホイールを採用し、操舵初期レスポンスとコーナリング時の接地性を向上させた。

 ブレーキは耐フェード性に優れる摩擦材を採用し、ABSの制御を見直し、制動距離を短縮した。また、ビークルダイナミクスコントロール(VDC)は、限界走行時でも性能を発揮できるよう最適化し、ワインディングロード走行などにおいても洗練されたコントロール性を実現した。

 なお、前後ウィンドガラスの接着剤には「NISSAN GT-R NISMO」にも採用している高剛性接着剤を採用し、車両重量を増やすことなく車体剛性を向上させた。

 インテリアは、上質なドライビング空間を演出。コックピット周りには、レッドセンターマーク付のNISMO専用本革巻ステアリング、280km/hスケールのスピードメーター、NISMOロゴを配したレッドリングタコメーターを採用し、走行性能の高さを演出している。NISMO専用チューニングRECARO製スポーツシートは、スウェード調表皮の貼り分け位置に拘り、急旋回時でも高いホールド性を実現している。

 100台限定となる「スカイラインNISMO Limited」は、S54A-1型「スカイラインGT」誕生60周年を記念した特別仕様モデルだ。横浜工場の匠ラインにて、特別な資格を持つ匠が手組みで作り上げる高精度なエンジンを搭載。レース車を想起させるデザインに、日産初採用となる艶消しガンメタリック塗装のホイールを特別装備するとともに、Limitedの証として、エンジン組み立て担当者を記した匠ラベル、100台限定を刻印した専用シリアルナンバープレート、専用エンブレムを装着した。ボディカラーは、ホワイトパール、NISMOステルスグレー、ダークメタルグレーの3色をラインアップした。

 「スカイライン NISMO」の価格は788.04万円~847.0万円。「NISMO Limited」は947.98万円。(編集担当:吉田恒)

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