日中戦争で幻となった万博入場券使用可能に 昭和15年の紀元2600年博
2023年8月16日 08:35
2025年に開催予定の大阪・関西万博に関して、昭和15年に計画されたが日中戦争のために中止された「紀元2600年記念万博」の入場券が使用可能となるそうだ。紀元2600年記念万博は、日本建国から2600年と関東大震災からの復興をアピールするために企画されたイベントで、当時4500万人の来場者を想定していた。しかし、日中戦争の勃発により延期され、その後無期限の延期となっていた(産経新聞)。 この紀元2600年記念万博では、前売り回数券は100万冊が販売されたが、大半は払い戻されている。しかし、一部の人々がいまも券を保持しており、過去の国内で開催される万博の際にも使用の可否が議論されてきたという。実際、過去の万博でも招待券が交付されるなどの特別な対応が取られてきたそうだ。過去の大阪万博で約3000件、愛知万博で約100件使用されたという。 大阪・関西万博の運営を担当する日本国際博覧会協会は、過去の事例に基づいて紀元2600年記念万博の入場券の使用を認めたが、券の真贋の確認が今後の課題となるだろうと述べている。