エイトレッドは24年3月期1Q小幅増収増益、通期2桁増収増益予想

2023年7月24日 11:10

(決算速報)  エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は7月20日に24年3月期第1四半期業績(非連結)を発表した。大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksがメジャーバージョンアップに伴う買い控えの影響を受けたが、クラウドサービスX-point Cloudが順調に拡大し、全体として小幅ながら増収増益だった。そして通期2桁増収増益予想を据え置いた。なお、株主優待制度における長期保有優待制度の新設も発表した。第1四半期の進捗率はやや低水準の形だが、これはAgileWorksの買い控えという一時的要因のためであり、積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。株価は第1四半期業績に対してネガティブ反応となったが、目先的な売りが一巡して出直りを期待したい。

■24年3月期1Q小幅増収増益、通期2桁増収増益予想

 24年3月期第1四半期の業績(非連結)は売上高が前年同期比1.6%増の5億40百万円、営業利益が0.4%増の2億06百万円、経常利益が0.4%増の2億06百万円、四半期純利益が2.0%増の1億37百万円だった。

 製品別の売上高は、クラウドサービスX-point Cloudがユーザー数の順調な増加で21.7%増の2億45百万円、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksがメジャーバージョンアップ(8月4日より製品出荷開始)に伴う買い控えの影響でフロー売上が減少したため10.9%減の2億19百万円、パッケージ型X-pointがクラウドサービスへの移行に伴って22年3月に新規ライセンス販売を終了しているため10.3%減の74百万円だった。なお、全体のストック売上高は13.9%増の4億74百万円だった。ストック売上高比率は9.5ポイント上昇して87.8%となった。

 AgileWorksが13年ぶりとなるメジャーバージョンアップ(R3.0)に伴う買い控えの影響を受けたが、X-point Cloudが順調に拡大し、人件費、減価償却費、クラウドインフラコスト、広告宣伝費の増加を吸収し、全体として小幅ながら増収増益だった。

 通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が23年3月期比10.3%増の23億90百万円、営業利益が10.1%増の11億円、経常利益が10.0%増の11億円、当期純利益が11.6%増の7億48百万円としている。配当予想は23年3月期比2円増配の26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。連続増配予想で、予想配当性向は26.0%となる。

 製品別売上高の計画は、X-point Cloudが21.6%増の10億60百万円、AgileWorksが10.6%増の10億72百万円、X-point(22年3月に新規ライセンス販売終了)が20.9%減の2億58百万円としている。

 クラウドサービスが牽引し、人件費やクラウドインフラコストなどの増加を吸収して2桁増収増益予想としている。なお経常利益1億01百万円増益の要因分析は、クラウドサービス売上増加で+1億88百万円、パッケージ売上増加で34百万円、人件費増加で▲1億18百万円、減価償却費増加で▲14百万円、クラウドインフラコスト増加で▲16百万円、その他で+27百万円の計画としている。

 第1四半期の進捗率は、売上高が22.6%、営業利益が18.8%、経常利益が18.8%、当期純利益が18.4%とやや低水準の形だが、これはAgileWorksの買い控えという一時的要因のためであり、積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。

■株価は目先的な売り一巡

 株価は第1四半期業績に対してネガティブ反応となったが、目先的な売りが一巡して出直りを期待したい。7月21日の終値は1415円、今期予想PER(会社予想のEPS99円90銭で算出)は約14倍、今期予想配当利回り(会社予想の26円で算出)は約1.8%、前期実績PBR(前期実績のBPS537円79銭で算出)は約2.6倍、そして時価総額は約106億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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