NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、ECB定例理事会、日銀金融政策決定会合、米Q2GDP、など
2023年7月24日 07:41
*07:41JST NYの視点:【今週の注目イベント】FOMC、ECB定例理事会、日銀金融政策決定会合、米Q2GDP、など
今週は、米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)、欧州中央銀行(ECB)が定例理事会、日銀は金融政策決定会合開催を予定しており、注目が集まる。FRBやECBは0.25%の利上げがほぼ確実視されているが、今後の金融政策の行方に特に焦点が集まる。声明やパウエル議長、ラガルド総裁会見でヒントを探る展開。日銀は6月消費者物価指数(CPI)の結果を受け緩和策の一環であるイールドカーブコントロール(YCC)修正に緊急性はないとの関係者の話を受けて、大規模緩和策が維持される見通し。インフレ見通しは引き上げられると見られている。緩和策解除期待が根強ければ円売りも一段落する。逆にサプライズ的な政策変更は円買いにつながると見る。
米国6月CPIや生産者物価指数(PPI)が予想以上に鈍化したため、FRBは今回の会合で0.25%の追加利上げを実施したのち、利上げサイクルを終了するとの見方が強まりつつある。ただ、声明やパウエル議長が会見で、利上げ終了を宣言するとは考えられず、コアCPIが鈍化基調にあるもののペースが想定以上に遅く、また、FRBの2%目標には程遠いため当面の間金融引き締めが必要であると強調する可能性が強い。また、金融政策の決定が指標次第で、インフレ退治のために必要とあれば追加引き締めを実施する用意があると、繰り返すことが考えられる。
また、米国では4-6月期国内総生産(GDP)速報値やPCEコア価格指数などの重要な経済・インフレ指標も発表される。GDPは前期比年率1.8%増と、4四半期連続で成長ペース減速が予想されている。ただ、プラス成長が続く見通しで、景気後退の兆候はあまり見られない。金利がピークに近づく中、経済の見通しが一段と楽観的となり、景気回復も回避可能との見方も浮上しており、引き続きドル買いを支援すると見る。ゴールドマンサックスのエコノミストは今後12カ月内に米国経済が景気後退に陥る確率が20%と従来の25%から引き下げた。
ECBのタカ派メンバーは9月の追加利上げは確定ではなく、指標次第と慎重。ピーク金利4%予想も後退しつつありユーロの上値を抑制する。
■今週の主な注目イベント
●米国
24日:6月シカゴ連銀全米活動指数、7月製造業・サービス業PMI
25日:5月FHFA住宅価格指数、5月20都市住宅価格指数、7月コンファレンスボード消費者信頼感指数、7月リッチモンド連銀製造業指数
26日:6月新築住宅販売件数、連邦公開市場委員会(FOMC)結果、パウエル議長会見
27日:4-6月期国内総生産(GDP)速報、6月耐久財受注、新規失業保険申請件数、6月前渡商品貿易収支、6月卸売在庫、6月中古住宅販売仮契約
28日:4-6月期雇用コスト指数、6月個人所得・個人支出、PCEコアデフレーター、ミシガン大消費者信頼感指数、7月シカゴPMI
●日本
24日:じぶん銀製造業PMI
28日:東京CPI、日銀金融政策決定会合、23年インフレ見通し
●欧州
24日:ユーロ圏製造業・サービスPMI、仏独製造業PMI
25日:独IFOビジネス
27日:ECB定例理事会、ラガルド総裁会見
28日:ユーロ圏消費者信頼感、仏GDP、CPI、独CPI
●英
24日:製造業・サービスPMI《CS》