NYの視点:米6月住宅着工件数、5月の反動で減少も需要依然強く景気後退懸念は緩和へ

2023年7月20日 07:44

*07:44JST NYの視点:米6月住宅着工件数、5月の反動で減少も需要依然強く景気後退懸念は緩和へ
米6月住宅着工件数は前月比‐8%の143.4万戸と、予想148.0万戸を下回り4月来で最低となった。5月の急増後、伸びがより持続可能なペースで安定した。住宅ローン金利の上昇にもかかわらず中古住宅の在庫不足が新築住宅の需要を押し上げている。将来の住宅着工件数の先行指標となる建設許可件数も前月比‐3.7%の144万戸と予想外の減少で、今後も伸びが鈍化する可能性を示唆した。ただ、需要よりもカナダの大火事により、建設材料の運搬に遅れが出たことなどが影響したと指摘されている。

建設業者は需要が依然強く注意深く楽観的な見通しを維持しているが建築材料費の高騰や住宅ローン金利の上昇を受けて今後の販売ペースの鈍化に備えている。ただ、ゴールドマンサックスの米国経済チーフエコノミストは消費や住宅の底堅さを受けて、今後12カ月のうちに米国経済が景気後退に陥る確率を従来の25%から20%に引き下げた。景気後退懸念の緩和で、ドルも下げ渋る可能性がある。《CS》

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