NYの視点:【今週の注目イベント】米雇用統計、JOLT、FOMC議事録、豪州準備銀、短観
2023年7月3日 07:35
*07:35JST NYの視点:【今週の注目イベント】米雇用統計、JOLT、FOMC議事録、豪州準備銀、短観
今週は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策において重要となる米雇用統計やJOLT求人件数に注目が集まる。FRBはさらに6月連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を発表する予定で、追加利上げの可能性を探るうえで注目される。FRBはこの会合で11会合ぶりに利上げを見送った。さらに、豪州準備銀が金融政策決定会合で金利を据え置く見通し。また、日本では短観が発表される予定で注目材料となる。
FRBのパウエル議長は先週参加した討論会やスペイン中銀会合での講演で、前々週の議会証言よりも、タカ派色を強めた。労働市場のひっ迫が緩和する兆候が見られず、消費も強く住宅市場も底入れし、景気後退予想は24年に先送りされつつある。議長はインフレが目標値である2%を回復するのは25年になるとの見方で、長期にわたり金融引き締めが必要との考えを明らかにした。FRBが注視しているコアPCE価格指数は鈍化の兆しを見せた。ただ、依然目標である2%には程遠く、FOMCが金融引き締め姿勢を大幅に緩める可能性は少ない。6月雇用統計では失業率が一段と低下し20万人近くの雇用増が予想されている。予想通りとなると、7月の利上げ再開観測が強まりドル買いが再開する可能性がある。
ただ、バイデン政権が推進してきた学生ローン免除措置を「違法」と最高裁が判決を下したことは今後インフレ鈍化を支援すると見る。
■今週の主な注目イベント
●米国
3日:6月製造業PMI確定、5月建設支出、6月ISM製造業景況指数
4日:独立記念日の祭日で休場
5日:5月製造業受注、5月耐久財受注確定6月連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公表予定
6日:6月ADP雇用時計、5月貿易収支、週次失業保険申請件数、6月サービス業PMI確定、5月JOLT求人件数、ISM非製造業景況指数、ローガン米ダラス連銀総裁講演
7日:6月雇用統計(7日)
●豪州
4日:豪州準備銀金融政策決定会合
●カナダ
7日:失業率
●中国
3日:財新製造業PMI
5日:財新サービス・総合PMI
●欧州
3日:ユーロ圏、独、仏製造業PMI
5日:独連銀シンポジウム
7日:独鉱工業生産
●英
3日:製造業PMI
●日本
3日:短観《CS》