阪大、ほぼ100%の選択性でCO2をメタンに変換可能な自己触媒反応器を開発
2023年7月1日 19:37
大阪大学は26日、レーザー金属3Dプリンティング技術と電気化学的表面処理を組み合わせることで、金属製の自己触媒反応器(SCR)を作製することに成功したそうだ。このSCRは、ほぼ100%の選択性で二酸化炭素(CO2)をメタン(CH4)に変換できるという(大阪大学、TECH+)。 CO2のメタン化は、エネルギーを高密度で貯蔵する方法として注目されているが、CO2のメタン化は通常、大量のエネルギーと信頼性の高い触媒が必要とされる。現在は粉末状の金属ナノ粒子担持触媒を充填した反応器が使用されているが、省エネルギー化を進めるためには新しい触媒が必要とされてきた。 今回の研究では、高温強度、耐酸化性、熱伝導性に優れた合金である「Hastelloy X」を使用。レーザー金属3Dプリンティングと電気化学的表面処理によって、触媒機能を持つ活性金属を表面に露出させることで、SCRとしての機能と触媒機能を持つ金属製の反応器を作製することができという。CO2の資源化反応による触媒性能の評価では、ほぼ100%の選択性でCH4が生成されたとのこと。また、このSCRは400℃で数日間使用しても活性が変化せず、非常に高い耐久性を示しているそうだ。