イオンタウン、広島の「楽々園」に商業施設計画 広島電鉄と土地賃貸借契約
2023年6月26日 08:42
イオンタウンは広島市の商業施設「楽々園」(佐伯区楽々園)に新たなショッピングセンターを計画し、土地所有者の広島電鉄と賃貸借契約を結んだ。楽々園のうち、専門店が入っていたナイスデイ棟、ホームセンターがあったダイキ棟跡地約2万平方メートルで、地域の人に喜ばれる商業施設を目指すとしている。
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計画場所は広島電鉄グループが約40年間にわたって運営してきた商業施設のうち、2021年9月に閉店したナイスデイ棟、2022年12月に閉店したダイキ棟の跡地。マックスバリュ楽々園店、ヤマダデンキテックランド佐伯店、もみじ銀行五日市支店は除く。
イオンタウンは、広島電鉄宮島線の楽々園駅から歩いて3分の場所で、国道2号など周辺道路からのアクセスにも恵まれている点を評価し、白羽の矢を立てた。整備する建物の規模や出店する店舗、建設時期などは今後、決定次第に公表する。
商業施設の楽々園は、戦前の1936年に広島瓦斯電軌の電鉄部門が開発した楽々園遊園地が前身。広島瓦斯電軌がガス部門と電鉄部門に分離したあと、広島電鉄が事業を引き継いだが、戦前は春の花見、夏の海水浴、秋の菊展示会でにぎわった。戦後は観覧車やジェットコースター、プラネタリウム、プール、ボウリング場などを新設し、広島県を代表する行楽地となった。
しかし、夏場や休日以外に来場者が少なくなり、1971年に閉鎖された。跡地は広島電鉄グループが商業施設として活用し、1972年に「ひろでん楽々園ショッピングタウン」として開店した。その後、施設の新設とリニューアルを繰り返しながら、規模を広げたが、最初期の建物であるナイスデイ棟が老朽化で閉店したのをはじめ、ダイキ棟も閉店した。(記事:高田泰・記事一覧を見る)