鹿島、札幌大通地区でオフィス・商業の複合施設に着工 2025年1月完成予定
2023年6月20日 08:17
大手ゼネコンの鹿島は、札幌市の大通地区で計画しているオフィスと商業の複合施設(札幌市中央区南1条西)の建設工事に着手した。大通地区に新たなにぎわいと魅力を創出するため、ファッションビル跡地を再開発するもので、2025年1月に完成する予定。
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事業名は「札幌4丁目プロジェクト新築計画(仮称)」。札幌市営地下鉄の大通駅、札幌市電の西4丁目駅から歩いて1分の南1西4スクランブル交差点に面した、ファッションビル「4丁目プラザ」跡地約1,500平方メートルが建設場所となる。
施設は鉄骨一部鉄筋コンクリート地下2階、地上13階建て延べ約1万9,000平方メートル。地下1階から地上3階が飲食、物販、サービス店が入る商業施設、4階から13階がオフィスになる。機械式駐車場31台分を用意する。開業は2025年春ごろを目指している。
建設場所は札幌市を代表する繁華街の一角で、札幌市の第2次都心まちづくり計画で札幌駅と大通駅を中心とした「都心強化先導エリア」、狸小路を中心とした「都心商業エリア」が重なっている。施設は外壁に緩やかな凹凸をつけ、見る方向によって表情に変化が出るように工夫する。大通公園側から見ると端正で透明感がある施設、反対側の狸小路側からだと壁面とガラスで連続する街並みを表現するという。
オフィス部分は省エネルギー性能を高める設備を集めて、1次エネルギーの年間消費量を50%以上削減する計画。省エネ規格のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)Ready認証を取得する。低層階共用部には大規模災害時に帰宅困難者約100人の受け入れが可能なスペースを設ける。
地域のにぎわいに貢献するため、建設工事中の7月から北海道出身アーティストの芸術作品を工事用仮囲いに掲示する。施設完成後は館内で再掲示することにしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)