13日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で5日続伸、テック指数は2.4%上昇
2023年6月13日 18:00
*18:00JST 13日の香港市場概況:ハンセン0.6%高で5日続伸、テック指数は2.4%上昇
13日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比117.11ポイント(0.60%)高の19521.42ポイントと5日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が32.61ポイント(0.50%)高の6618.29ポイントと反発した。ハンセン指数は約3週ぶりの高値水準を回復している。売買代金は997億7510万香港ドルと前日から増加したものの、依然として薄商いが続いた(12日は802億5410万香港ドル)。
米ハイテク株高が好感される流れ。13〜14日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利据え置きが確実視される中、昨夜の米株市場では、高PERのグロース株が多いナスダック指数が1.5%高と3日続伸し、約1年2カ月ぶりの高値水準で取引を終えた。中国経済対策に対する期待感も持続している。中国人民銀行(中央銀行)は13日、公開市場操作(オペ)で7日物リバースレポを実施し、総額20億人民元(約390億円)を市場に供給。オペ金利は2.00→1.90%に引き下げた。また、今週15日に公表される今月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利に関しても、引き下げ観測が流れている。ただ、上値は限定的。米国では、13日に5月の米消費者物価指数(CPI)、14日に政策金利、中国では、15日に小売売上高や鉱工業生産など(15日までに金融統計)が公表される。内容を見極めたいとするスタンスも漂った。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄の上げが目立つ。ハンセン科技(テック)指数は2.4%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、電子書籍ストアの閲文集団(772/HK)が9.5%高、データセンター開発・運営の万国数拠HD(9698/HK)が8.3%高、人工知能(AI)関連企業の商湯集団(20/HK)が7.4%高で取引を終えている。
半導体セクターも急伸。ASMPT(522/HK)が12.9%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が5.6%高、中芯国際集成電路製造(981/HK)が4.7%高、華虹半導体(1347/HK)が2.5%高と値を上げた。
中国不動産セクターも高い。碧桂園HD(2007/HK)が4.8%、合景泰富地産HD(1813/HK)が4.0%、雅居楽集団(3383/HK)が3.7%、龍湖集団HD(960/HK)が3.5%ずつ上昇した。
自動車セクターもしっかり。東風汽車集団(489/HK)が4.2%高、蔚来集団(9866/HK)が5.8%高、小鵬汽車(9868/HK)が3.6%高、浙江零ホウ科技(9863/HK)が1.7%高と値を上げた。
半面、石油セクターはさえない。大手3社の中国海洋石油(883/HK)が3.4%安、中国石油天然気(857/HK)が2.1%安、中国石油化工(386/HK)が1.9%安、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が3.0%安で引けた。原油需要の伸びが鈍化するとの見方が広がり、昨夜のWTI原油先物は4.3%安と3日続落している。
一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%高の3233.67ポイントで取引を終了した。ICT関連株が高い。金融株、自動車株、メディア・娯楽株、食品・酒造株の一角なども買われた。半面、石油・石炭株は安い。公益株、医薬品株、不動産株、素材株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》