ドラレコアプリ「AiRCAM」、横断歩道の歩行者をAIで検知 ARも使い警告
2023年5月31日 09:00
ナビタイムジャパンは、AIとARを搭載したドライブレコーダーアプリ「AiRCAM」にて、ドライブレコーダーで撮影している映像を画像認識AIでリアルタイムに解析し、道路標示と標識や、横断歩道内の歩行者を検知し、事前に走行速度を注意喚起する機能を提供開始した。
【こちらも】三角停止板の代わりに 軽量・コンパクトな「マルチLED停止表示灯」 ニュートレイン
クルマでの走行中、横断歩道の手前では、減速義務や停車義務がある。警察白書によると、横断歩行者等妨害等違反の取締件数は年々増加傾向にあり、2018年には約18万件だったのが、2022年には約34万件まで約1.9倍も増加した。
JAFは2022年、信号機のない横断歩道を通過する車両を対象に、歩行者が渡ろうとしている場所で一時停止したかを調査したところ、一時停止したのは39.8%という結果だった。つまり、約6割のクルマは横断歩道で人が渡ろうとしていても、止まらないということだ。
歩行者と自動車の接触事故の約7割は横断中に発生しており、横断歩道手前での停車は事故防止にとって重要ということがわかる。
今回「AiRCAM」に追加された機能では、走行中に道路上に描かれたダイヤマークを自動検知。現実世界にデジタル情報を重ね合わせるAR技術で表示しながら、音声でも横断歩道があるためスピード落とすようにと、注意喚起する。
さらに信号機のない横断歩道で、「横断歩道・自転車横断帯」の道路標識と人の存在を検知すると、警告音で注意喚起する。
横断歩道手前には道路上にダイヤマークがあり、横断歩道がこの先にあることをドライバーに示しているが、見過ごすドライバーは多い。だがAIは即座にダイヤマークを検知し、その後すぐに横断歩道の標識を認識して画面上に表示する。人が横断歩道にいる場合は、画面上の歩行者マークと音で警告する仕組みだ。
今回の追加機能は、AiRCAMのAndroid版で提供されており、iOS版には7月ごろから対応する予定だ。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)