ココペリ、「Big Advance」のストック収益増加等により増収 成長加速の投資は増加もコスト適正化も推進

2023年5月21日 17:44

Index

近藤繁氏:株式会社ココペリ代表取締役の近藤です。本日はお忙しい中、当社の2023年3月期決算説明会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。

本日は、会社概要、事業概要、2023年3月期実績、中期経営計画の進捗状況、最後に2024年3月期業績予想という順にお話ししていきます。

Mission

当社は「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションを掲げ、金融機関とともに、日本企業が織りなす可能性に伴走するべく事業展開しています。設立時から一貫して、中小企業が成長できる世界を作りたいという思いを持って、日々、事業の開発や運用を行っています。

会社概要

会社概要についてご説明します。従業員数は正社員とアルバイトで89名で、ビジネスプラットフォーム事業を展開しています。事業内容としては、中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」の開発・運用を中心としたBig Advance事業、および、DXを推進するDX Solutions事業の2つで構成されています。

サービス概要

サービス概要です。中小企業の成長と地方創生に貢献すべく、BtoBのSaaSモデルを展開しています。Big Advance事業は、後ほど詳しくご説明しますが、全国の金融機関とパートナーシップを組み、地域の中小企業にWebサービスを届けることで、成長できる環境作りを支援する事業です。

DX Solutions事業は、地域金融機関へ中小企業向けの法人ポータルサイトの提供や、中小企業に特化したAIモジュールの開発、および、税理士・弁護士といった士業向けのITサポートサービスを展開しています。加えて、2023年3月期にグループジョインした市岡経営支援事務所と、補助金活用コンサルティングサービスを開始しました。

持続可能な開発目標(SDGs)

持続可能な開発目標についてです。先ほどお伝えした「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッション、また、「中小企業にテクノロジーを届けよう。」というビジョンに基づき、本業を通じてSDGsにも貢献していきたいと思っています。

特に、スライドに掲載した8番の「働きがいも経済成長も」、9番の「産業と技術革新の基盤をつくろう」、17番の「パートナーシップで目標を達成しよう」の3つを注力領域に掲げ、支援しています。

背景:中小企業の現状と課題

事業概要についてです。まず、中小企業の現状と課題についてご説明します。

日本には中小企業が約358万社ありますが、全企業数のうち中小企業が占める割合は99.7パーセントです。また、労働市場においても約70パーセントの方が中小企業で働いているという現状があります。

よく耳にする課題としては、大企業の場合は、1人あたりの労働生産性が1,200万円から1,300万円程度あるのに対し、中小企業の場合は520万円くらいしかないため、労働生産性を改善していかない限り、賃金が上がらず消費も伸びないという悪循環に陥ってしまいます。

我々はテクノロジーを活用したサービスを届けることで、結果的に中小企業の労働生産性の改善にも貢献したいと考えています。

背景:地域金融機関の現状と課題

パートナーである地域金融機関の現状についてお話しします。地域において、地方銀行・第二地方銀行・信用金庫・信用組合は、非常に大きな存在だと感じています。中小企業向けの貸出残高も非常に大きな数字を占めていることからも、地域の活性化において、金融のインフラとしての地域金融機関の存在は大きいと言えます。

一方で、中小企業へのさらなる本業支援の必要性や、昨今の金利状況における手数料収益の問題、FinTechへの対応などが、地域金融機関の課題だと感じています。そのような背景を踏まえ、我々はBig Advance事業を展開しています。

「Big Advance」の概要

主力事業である「Big Advance」の概要をご説明します。「Big Advance」は、BtoB SaaSモデル事業であり、中小企業向けの経営支援プラットフォームです。金融機関とパートナーシップを組み、金融機関の取引先に有料で提供しています。

スライドに列挙しているように、非常に多くの機能を搭載しています。例えばビジネスマッチングでは、「Big Advance」の会員同士で販売先を開拓する、仕入れ先を見つける、あるいはパートナーのマッチングが可能です。

金融機関連絡チャットは、金融機関とチャットで気軽にコミュニケーションがとれる機能です。補助金・助成金が検索できる機能や、簡単にホームページが作成できる機能などもあり、ホームページ作成は非常に活用されています。

さらに、中小企業の従業員が利用できる福利厚生クーポンサイト「FUKURI」、自然災害時等に使える安否確認機能、中小企業の社内で使えるビジネスチャット等が備わっています。

スライド右側には、2023年3月期にリリースした新機能を掲載しています。クラウドファンディング機能はCAMPFIREと提携しており、「Big Advance」上でさまざまなプロジェクトの立ち上げが可能です。経営相談掲示板は、7万社超の会員企業の経営者が、気軽に悩みを相談し合える機能です。

また、地域の課題として事業承継が非常に大きな問題となっているため、事業承継に関するコンテンツや、相続税の簡易計算、株価算定などの機能もあります。

続いて「ちゃんとシリーズ」です。最初にリリースした「ちゃんと勤怠」は、ジオコードと提携し「Big Advance」上で勤怠管理ができます。加えて、「ちゃんと請求書」という、インボイスに対応した請求書をオンライン発行できる機能を追加リリースしています。

「ちゃんと勤怠」をリリース

先ほどご説明した「ちゃんと勤怠」は、2022年10月にリリースしました。労働基準法の改正等を受け、中小企業も勤怠管理を効率的に行う必要があります。こちらは勤怠管理だけではなく、交通費などの経費精算もできるシステムで、通常よりお得な価格で使えます。

「ちゃんと請求書」をリリース

「ちゃんと請求書」は2023年1月にリリースした機能です。CM等でよく見かけるインボイス制度や電子帳簿保存法などは中小企業も対応する必要があるため、こちらを自社開発しリリースしました。

「Big Advance」の基本月額3,300円に追加費用1,100円をお支払いいただくと利用可能になる仕組みです。簡単な操作性や請求業務の効率化、制度対応などが特徴です。

「Big Advance」の仕組み

「Big Advance」の仕組みについてです。金融機関において「Big Advance」を導入いただくと、例えばA銀行に導入いただくと「A Big Advance」、B信金に導入いただくと「B Big Advance」といったように、それぞれの入り口ができます。

これまでは、金融機関内のお客さま同士でのビジネスマッチングが通常でしたが、「Big Advance」を活用すればA銀行のお客さまとB信金のお客さまが出会えるようになります。ここが非常に大きな特徴です。

中小企業のDXを支援

中小企業におけるDXの支援についてです。DXを進めていく上ではいろいろなハードルがありますが、まずはコストです。「Big Advance」は、先ほどご説明したように多くの機能が月額3,300円で利用でき、低コストでDXが実現できます。

人材不足や人手不足といったハードルもありますが、「Big Advance」は金融機関の担当者による伴走・サポートを受けられる点が大きな特徴だと思います。我々は「Big Advance」を通じてDXを支援し、地域中小企業の成長や労働生産性の改善につなげたいと考えています。

2023年3月期決算ハイライト

2023年3月期の実績についてご説明します。まず、決算ハイライトです。売上高は17億7,600万円で前期比プラス8.1パーセント、営業利益は6,300万円で前期比マイナス82.2パーセントという結果になっています。

主要なKPIは、導入金融機関数が84社、会員企業数が7万1,138社、平均チャーンレートが1.51パーセントとなっています。

2023年3月期損益計算書

損益計算書です。第3四半期から連結決算へ移行しています。売上高は18億円の計画のところ、計画比98.7パーセントで着地しました。営業利益は6,500万円の計画のところ、実績が6,300万円で計画比98.3パーセントとなっています。

DX Solutions事業の補助金活用コンサルティングサービスにおいて、一部で補助金採択日の期ズレが発生しましたが、ほぼ連結の業績計画値で着地できたと思っています。

当初の計画どおり、成長を加速させるための人件費や外注費等の投資は増加し、一方で必要なコスト削減は十分にできたと考えています。

四半期売上高の推移

四半期売上高の推移です。連結売上高は前年同期比106.2パーセントに増加しています。スライドのグラフは、濃い青がBig Advance事業、水色がDX Solutions事業の売上高を示しています。また、今回からストック売上比率という項目を追加しており、赤い折れ線グラフで示しています。

Big Advance事業については、第4四半期において会員企業数が第3四半期比でプラスに転じたものの、1月、2月の減少分を補えず、四半期売上高は第3四半期比で減少しています。

DX Solutions事業については、先ほどお伝えしたとおり、補助金活用コンサルティングサービスの一部で期ズレが発生したため、売上高が第3四半期比で若干減少していますが、その分は4月に売上計上となります。

なお、ストック売上比率は2020年から着実に上昇しており、2023年3月期第4四半期においては98パーセントという高い水準を維持できたと考えています。

四半期営業損益の推移

四半期営業損益の推移についてです。当初の計画どおり、新機能開発のための外注費やエンジニア採用等の成長投資を優先しました。

第4四半期については、中途採用も順調に増えたことから人件費が増加して、営業利益は第3四半期に比べて減少していますが、こちらもほぼ計画どおりだと考えています。

四半期費用構成の推移

四半期費用構成の推移についてです。先ほどお話ししたとおり、外注費、人件費が増加しています。

第3四半期については、その他費用にM&Aの取得関連費用が4,000万円ほど含まれていたため、第4四半期はその分が減少するかたちになっています。

営業損益の増減要因

通期での営業損益の増減要因についてです。計画どおりですが、売上増加分よりも人件費、外注費、サーバーシステム費などの成長投資を優先したため、営業利益が減少しました。2024年3月期以降に、売上高で結果を出していきたいと考えています。

会員企業数の四半期推移

会員企業数の四半期推移についてです。第4四半期は第3四半期比でプラスに転じましたが、前年同期比ではマイナスになっており、会員企業数は低迷していると認識しています。後ほど詳しくご説明します。

導入金融機関の推移

導入金融機関数については、今年の3月末に久しぶりに1社追加され、84社になっています。

迅速な機能改善によるユーザーの安定化

チャーンレートについてです。2023年3月期の年間平均チャーンレートは1.51パーセントになりました。第4四半期は1.57パーセントと若干上昇していますが、1パーセント台を維持できている状況です。

Big Advanceの導入の効果①

「Big Advance」の導入効果についてです。マッチングの質を高める観点で、公開期限の設定を必須にするなど入力必須項目を増やしたため、ビジネスマッチング件数は一時的に減少していましたが、第4四半期は回復傾向にあり、約1万1,000件の商談依頼がありました。

先ほどお話ししたとおり、金融機関の枠を超えてマッチングできる点が「Big Advance」の大きな特徴です。スライド右側の円グラフのとおり、金融機関の枠を超えたビジネスマッチング件数が全体の82.7パーセントを占めており、マッチングが全国を飛び交っているかたちになります。

Big Advanceの導入の効果②

ホームページ作成機能についてです。ご利用いただいている企業は徐々に増えており、第4四半期には1万4,937社に「Big Advance」でホームページを開設していただいています。

また、2023年3月期の大幅アップデートによって、新デザインの「アドバンス」版をリリースしました。アドバンスの利用社数も割合としては順調に増えています。

中期経営計画の「成長戦略ロードマップ」

中期経営計画の進捗状況についてです。当社が開示している中期経営計画の成長戦略ロードマップに基づいて、ビジネスハイライトとしてご説明します。

我々は戦略として、主に3つ掲げています。1つ目はユーザー数拡大戦略、2つ目はARPA拡大戦略、3つ目はDX Solutions戦略です。

2023年3月期のビジネスハイライト:プロダクト(1)

1つ目のハイライトとして「Big Advance」会員企業数低迷があります。こちらはユーザー数拡大戦略に基づく結果です。戦略の中で掲げていたのが、既存機能の強化、1金融機関あたりの会員企業数増加、新規導入金融機関の開拓、蓄積したビッグデータの活用・還元です。

成果としては、ホームページ作成機能の大規模アップデート実施と、新規オプション機能として「ちゃんとシリーズ」をリリースできたこと、また、金融機関との連携強化のために、営業やCS担当の人員を13名増加でき、九州営業所と東海営業所の2拠点を開設することができました。

先ほど1社増えたとお話ししたとおり、協栄信用組合に新たに「Big Advance」を導入いただきました。今期になりますが、4月3日に大阪商工信用金庫に導入いただき、リリースしています。データ還元については、「『Big Advance』がどのように活用されているか」という利用状況データを、毎月金融機関へ還元を開始しています。

一方、課題として認識しているのは、既存機能の改善を実施したものの、ユーザー数拡大までにはつながらなかったことと、会員企業が「Big Advance」に加入した後の活用に注力したため、新規会員獲得に注力できないケースがあったことです。新規導入金融機関のユーザー数拡大寄与は今期以降のため、数値として結果が出るのはこれからということになります。

今後の対応策の1つ目は、2024年3月期にメイン機能の1つであるビジネスマッチング機能を大幅アップデートします。一部はすでにリリースしており、1年かけて大規模バージョンアップをしていきます。

2つ目は、新規機能「ちゃんとシリーズ」のリリースをきっかけに、ユーザー数拡大に注力していきます。

3つ目は、我々が直接会員企業をサポートできるよう、この4月に当社内に担当部門を設置しました。これまでは金融機関がサポートをしてきましたが、金融機関とさらにコミュニケーションをとりながら、我々も会員企業の「Big Advance」活用をサポートできる体制をとっていきます。そして、金融機関はさらに新規会員獲得に注力できるように、新しい関係性を築いていければと考えています。

4つ目は、会員企業内での利用者、例えば営業の方がビジネスマッチングを使ったり、経理の方が請求書機能を使ったりできるビジネスアカウントがありますので、そちらの活用促進に力を入れていきたいと考えています。

2023年3月期のビジネスハイライト:プロダクト(2)

「BAモール(オープンプラットフォーム化)」の低調推移についてです。ARPA拡大戦略においては、他社サービスと連携する「プラットフォームのオープン化」を掲げていました。

2023年3月期の成果の1つ目は、他社サービスを特別プランで紹介する「BAモール」を開始することができました。2つ目は、CAMPFIREと連携してクラウドファンディング機能をリリースし、現在は27金融機関で導入いただいています。3つ目は、ジオコードと連携した「ちゃんと勤怠」を実装し、システム連携を行いました。すでに16金融機関に導入いただいています。

一方で、課題の1つ目は、「BAモール」は前期で優先的に開発・リリースし、現在20ほどのサービスが掲載されているものの、一つひとつのサービス内容を中小企業に届けることが非常に困難だったところがあります。2つ目は、クラウドファンディング機能の取り扱い件数は増加しているものの、微増にとどまりました。3つ目は、「ちゃんと勤怠」の導入金融機関数はかなり伸びたものの、中小企業への販売体制の確立はまだこれからという状況です。

今後の対応策としては、「BAモール」についてはいったん静観し、他社サービスとの連携としては「ちゃんと勤怠」に注力し、さまざまな施策を実施していきます。

2023年3月期のビジネスハイライト:プロダクト(3)

「Big Advance」において、初のオプション機能をリリースしました。ARPA拡大戦略の中で、中小企業の課題解決につながる、「ちゃんと請求書」というインボイス制度にも対応したオンライン請求書発行機能を提供開始できました。すでに複数の金融機関で成功事例が出てきており、本日時点で27金融機関に導入いただいています。

課題としては、今回が初のオプション機能導入となり、契約周りも含めて想定以上に時間を要してしまいました。導入金融機関数は順調に推移したのですが、各金融機関における企業への販売体制構築はこれからだと思っています。

今後の対策としては、「ちゃんと請求書」の販売体制を確立して、今期は伸長させていきたいと考えています。「ちゃんと請求書」は請求書を発行する仕組みですが、それに対して、今後は電子保存を受け取る機能も追加開発・リリースします。

2023年3月期のビジネスハイライト:DX Solutions

中小企業DX推進のため、補助金活用コンサルティングサービスを開始しました。DX Solutions戦略の中の金融機関のデジタル化支援です。

成果としては、金融機関向け法人ポータルサイトとのID認証連携の提供先が追加されたことと、市岡経営支援事務所のグループ化について、新たに中小企業のDX Solutionsを展開しました。課題としては、金融機関ごとの個別要件に対応しきれず、拡販までに至らなかった点です。

今後の対応策として、金融機関DXという観点でも、法人ポータルサイトに加えて別ソリューションも展開していきたいと思っています。また、グループ化した市岡経営支援事務所とのシナジー効果の最大化を図っていきたいと考えています。

2023年3月期のビジネスハイライト:組織

成長戦略については、成長投資の中心として掲げていた優秀な人材の採用が順調に進みました。成果としては40名採用することができ、当初想定していた採用ペースを少し落としても業務拡大は可能だと考えています。

今後の方針としては、機能開発スピードを上げていきます。引き続きエンジニア採用は続けていきますが、今期は2023年3月期より採用ペースを落とします。

また、会員企業を直接サポートするため、今年4月にサクセスチームという部門を新設しています。

中期経営計画の方針変更

中期経営計画の方針変更についてご説明します。

先ほどお話ししたオープンプラットフォーム化の中で、「BAモール」によってさまざまなサービスを提供し、中小企業の多種多様なニーズに応えていこうと取り組んだのですが、Webサービスを届けていくためには伴走支援が必要だということを、あらためて課題として認識しました。

そこで、変更後の新たな方針として、中小企業の課題はさまざまではありますが、DX領域に絞って深掘りし、伴走しながら、中小企業のDX推進を図っていきます。これにより、長期的には売上の最大化が図れると考えました。

従来は「攻めのDX」の観点で、ビジネスマッチングとホームページ作成が「Big Advance」の強みでしたが、今後は「守りのDX」の観点で「ちゃんと請求書」や「ちゃんと勤怠」などの業務効率化につながる領域に絞って、深掘りしていこうと考えています。

変更の理由としては、中小企業のDXを根付かせていくためには、領域を絞って伴走支援していく必要があること、我々自身も開発期間がかかるということ、また伴走フォローに一定の時間がかかるということを想定しています。さらに、費用対効果を意識して利益水準は確保しながら、引き続き成長投資していきたいという思いです。

売上の成長スピードは、計画よりも一時的に鈍化しますが、中長期的に見れば持続的に成長し続けるモデルが作れると考えています。

中小企業DXの現状について

中小企業DXの現状については割愛しますが、概要だけお伝えします。中小企業ではDX化へのニーズが非常に高まってきており、業務効率化のDXに非常に期待しているというアンケート結果もあります。そのため、ユーザーニーズにしっかりと応えていきたいと考えています。

中小企業の経営課題について

中小企業が金融機関から受けたいサービスというアンケートにおいても、「業務効率化に関する支援」が新たに加わってきています。すでに提供している取引先・販売先の紹介に加えて、業務効率化についても積極的にシステムをリリースし、貢献していきたいと思っています。

中期経営目標の変更

これまでご説明した内容を踏まえて、中期経営計画の3ヶ年計画の期間を2027年3月期まで延長したいと考えています。結果として、2027年3月期に売上高は40億円、営業利益率は20パーセント、営業利益は8億円を目指していきます。

予定より少し時間がかかりますが、長期的に見れば、当社のサービスをより企業に活用していただくことで、持続的な成長が実現できると考えています。

2024年3月期 業績予想

2024年3月期の業績予想です。2024年3月期は売上高21億円を計画しています。Big Advance事業の売上高は、会員企業数の増加とARPA向上による増収を、DX Solutions事業の売上高は、金融機関向けソリューションの拡充と補助金活用コンサルティングサービスの拡販による増収をそれぞれ見込んでいます。

営業利益については、前期比156.5パーセントの1億円を計画しています。人材採用に関しては、エンジニアを中心に注力していきますが、当初計画より人数を抑制し、外注費の適正化も意識しながらしっかりと開発していきます。

2024年3月期 事業方針

以上の計画を実現するための方針は、スライドに記載のとおりです。「攻めのDX」「守りのDX」をしっかりと開発していきます。

Big Advance事業については、ビジネスユーザーアカウントの活用促進、データ利活用の強化、金融機関とのリレーション強化、会員企業への直接サポート体制の構築など、先ほどご説明した施策をスピーディに行っていきたいと考えています。

DX Solutions事業については、金融機関向け法人顧客ポータルサイト「BAポータル」を軸に、金融機関向けのソリューションも展開していきたいと思っています。補助金活用コンサルティングサービスも、事業シナジーを活かして拡販していきたいと考えています。

今後展開予定の新機能(1)

今後展開予定の新機能について、2つご紹介します。

1つ目は、本日リリース済みのChatGPTを活用したホームページ作成のサポート機能です。ホームページ作成機能については約1万4,000社にご利用いただいていますが、文章を作成する際にAIが自動生成するという機能を本日リリースしました。

まずは、β(ベータ)版を活用してキャッチコピーや詳細を自動生成し、そちらを活用して企業が編集・利用できるという機能です。多くの企業にご利用いただけるようであれば、さらにAIの分野を広げていきたいと考えています。

今後展開予定の新機能(2)

2つ目は、「ちゃんと請求書」の追加機能として、「電子保存」機能というものを7月末以降にリリースします。

現在、「ちゃんと請求書」は請求書を発行する側ですが、こちらの機能は請求書や領収書の受け取り側で、電子保存ができるようになっており、オプション費用の追加でご利用いただけるかたちです。我々が開発し、中小企業に合った、より簡易なUI/UXを実現します。

また、Web-API機能として、適格請求書発行事業者登録番号を自動で確認できる機能等、制度に対応したものをリリースしていきたいと考えています。

「ちゃんと」シリーズ

「ちゃんと」シリーズについては、法改正に伴い新機能を随時マーケットへ投入します。法改正により、中小企業も対応事項が増えてくるため、我々はしっかりと機能で支えていきたいと考えています。

以降のスライドは中期経営計画の一部を抜粋した補足資料となります。説明は割愛しますが、当社ホームページに資料をアップしていますので、ぜひご覧いただければと思います。

私からの説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

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