3月外食市場規模は2715億円、16カ月連続で前年上回る 物価高騰の悪影響も

2023年5月9日 08:21

 ホットペッパーグルメ外食総研が3月の外食市場規模を発表し、物価高騰による値上げの影響から、外食実施率や外食頻度の回復が鈍っていることが分かった。

【前月は】2月外食市場規模は2506億円、15カ月連続で前年上回る 居酒屋の大幅回復続く

■外食市場は16カ月連続で前年上回る

 8日、ホットペッパーグルメ外食総研が2023年3月の外食市場調査を発表した。3月の外食市場規模は前年同月比569億円増の2,715億円となり、16カ月連続で前年同月を上回った。

 個別の指数では、外食実施率が同4.5ポイント増の65.3%、外食頻度が同0.21回の3.73回、外食単価が同321円増の2,801円。3指数全て15カ月連続で前年同月を上回った。ただし新型コロナ前の2019年比では、外食単価こそ大きく伸びているものの、外食実施率や外食頻度は悪化しており、物価高騰による外食の手控えが見られる。

 圏域別の市場規模は、首都圏が同343億円増の1,658億円、関西圏が同153億円増の737億円、東海圏が同73億円増の320億円となり、2カ月連続で3地域とも前年同月を上回った。

■外食実施率・単価ともに多くの層で伸長

 外食実施率は、30代男性が前年同月比1.2ポイント減の67.1%と唯一前年割れ。前年同月比プラスだった中では、30代女性が67.2%(前年同月比:11.0ポイント増、以下同じ)、40代男性が68.3%(5.6ポイント増)、40代女性が63.7%(同7.0ポイント増)、50代女性が60.0%(同5.6ポイント増)が伸び率が高かった。

 外食単価は50代女性が同17円減の2,601円と唯一前年割れ。前年同月比プラスだった中では、30代男性が2,782円(前年同月比:492円増、以下同じ)、30代女性が3,012円(458円増)、60代男性が3,363円(561円増)、3,010円(484円増)が伸び幅が大きめだった。

■居酒屋業態が大幅回復続く

 業態別市場規模は16業態中15業態で前年同月を上回った。比較的大きく伸びた業態は、和食料理店(市場規模:447億円、前年同月比:91億円増、以下同じ)、フレンチ・イタリアン料理店(223億円、60億円増)、焼肉・ステーキ・ハンバーグ等の専業店(319億円、43億円増)、居酒屋(550億円、185億円増)が大きく伸びている。

 反対にカラオケボックス業態が同2億円減の8億円となり、唯一前年割れの業態となった。

 業態合計では食事主体が同22.3%増、軽食主体が同13.9%増、飲酒主体が同41.4%増となっており、居酒屋などの回復がけん引しているのが分かる。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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