ローソン、福島と東京の配送センターに燃料電池小型トラック配備へ
2023年5月3日 08:22
コンビニエンスストア大手のローソンは2日、水素を燃料とする燃料電池(FC)小型トラックを、福島県本宮市と東京都大田区の配送センターにそれぞれ1台ずつ配備すると発表した。脱炭素化推進の一環で、5月中旬から近隣のローソン店舗に対し、おにぎり、デザートなどデイリー商品の配送に活用する。
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配備される小型トラックはトヨタ自動車といすゞ自動車が共同開発したもので、全長6.9メートル、全幅2.2メートル、全高3.1メートル。最高速度時速80キロ、航続距離260キロで、約2,800キロの荷物を搭載することができる。福島県の配送センターへFCトラックが配備されるのはこれが初めてになる。
配送は福島県で5月14日、東京都で16日から始まる。配送エリアは福島県が郡山市、須賀川市、白河市の12店程度、東京都が江東区、中央区の10店程度を予定している。今後、FCトラックによる配送エリアは順次、拡大される見込み。
ローソンは2021年から人工知能(AI)を使った配送ルートの最適化をスタートさせるとともに、東京都大田区の配送センターに小型FCトラックを配備し、近隣のローソン店舗約20店に弁当やおにぎりを配送してきた。
さらに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発助成事業採択を受け、自動車メーカー、物流事業者と連携して福島県と東京都でFCトラックの社会実装化を進めている。今回の小型FCトラック配備はその一環となる。
FCは搭載した燃料電池で発電し、電動機を回して走る。燃料電池には水素が使用され、究極のクリーンエネルギーとして期待されている。水素を充填するステーションの不足や高コストが問題になり、自家用車としての普及は遅れているが、政府は施設内に充填設備を備え、一定のルートを走行するバスやトラックへの導入は早期に可能とみている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)