エイトレッドは23年3月期2桁増益着地、24年3月期も2桁増益予想で収益拡大基調

2023年4月28日 14:33

(決算速報)  エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は4月27日の取引時間終了後に23年3月期業績(非連結)を発表した。半導体不足の影響などで計画をやや下回ったものの、クラウドサービスの成長が牽引して増収、減価償却費、クラウドインフラコスト、広告宣伝費などの増加を吸収して2桁増益で着地した。そして24年3月期も2桁増益予想としている。引き続き企業のDX化でワークフローの需要が拡大し、クラウドサービスの成長が牽引する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。

■23年3月期2桁増益着地、24年3月期も2桁増益予想

 23年3月期の業績(非連結)は売上高が22年3月期比2.5%増の21億67百万円、営業利益が10.1%増の9億99百万円、経常利益が10.0%増の9億99百万円、当期純利益が10.9%増の6億70百万円だった。配当は22年3月期比2円増配の24円(第2四半期末12円、期末12円)とした。

 半導体不足の影響などで計画(売上高23億40百万円、営業利益10億05百万円、経常利益10億05百万円、当期純利益6億92百万円)をやや下回ったものの、クラウドサービスの成長が牽引して増収、減価償却費、クラウドインフラコスト、広告宣伝費などの増加を吸収して2桁増益で着地した。

 製品別売上高は、クラウドサービスX-point Cloudが17.8%増の8億71百万円、大手・中堅企業向けパッケージ型AgileWorksが1.7%減の9億69百万円、パッケージ型X-point(クラウドサービスへの移行に伴い27年3月に製品サポート終了予定のため22年3月に新規ライセンス販売を終了)が15.9%減の3億26百万円だった。

 AgileWorksは半導体不足の影響によりフロー売上が減少したため減収だったが、X-point Cloudはクラウドニーズの高まりでユーザー数が順調に増加(パッケージからのシフトは10%未満)した。なおX-point Cloudの継続率は業界最高水準の月平均99.4%を達成した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が5億31百万円で営業利益が2億05百万円、第2四半期は売上高が5億25百万円で営業利益が2億62百万円、第3四半期は売上高が5億67百万円で営業利益が2億54百万円、第4四半期は売上高が5億44百万円で営業利益が2億78百万円だった。

 ストック売上高は第1四半期が4億16百万円、第2四半期が4億26百万円、第3四半期が4億44百万円、第4四半期が4億56百万円、ストック売上比率は第1四半期が78.3%、第2四半期が81.1%、第3四半期が78.3%、第4四半期が83.8%だった。

 24年3月期の業績(非連結)予想は売上高が23年3月期比10.3%増の23億90百万円、営業利益が10.1%増の11億円、経常利益が10.0%増の11億円、当期純利益が11.6%増の7億48百万円としている。配当予想は23年3月期比2円増配の26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。連続増配予想で、予想配当性向は26.0%となる。

 製品別売上高の計画は、X-point Cloudが21.6%増の10億60百万円、AgileWorksが10.6%増の10億72百万円、X-point(22年3月に新規ライセンス販売終了)が20.9%減の2億58百万円としている。

 24年3月期も人件費やクラウドインフラコストなどの増加を吸収して2桁増益予想としている。引き続き企業のDX化でワークフローの需要が拡大し、クラウドサービスの成長が牽引する見込みだ。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は下値固め完了

 株価は反発力が鈍く安値圏でモミ合う形だが下値固め完了感を強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。4月27日の終値は1476円、今期予想PER(会社予想のEPS99円90銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の26円で算出)は約1.8%、前期実績PBR(前期実績のBPS537円79銭で算出)は約2.7倍、そして時価総額は約111億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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